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「性癖のSMと日常生活のふるまいは分けたほうがいい」と思った自称ドS事件

M女の見分け方記事が炎上

自称Sの男に縄で縛られている女性の画像 Engin_Akyurt

先日ツイッターで『M女の特徴や落とし方・M女が喜ぶ行動!M女を見分けるには?』といいうウェブ上の記事が炎上しているのを目にしました。

M女の見分け方として、「嫌がる行動をしてみて、その際に嬉しそうな顔をするか確認する」とか、M女の特徴として「M女は男性の言うことを何でも聞く」といったふうに、Mの性癖を持つ女性に対しての誤解を呼ぶクソみたいなクズ記事。世の中には、Mの女性をそういうものだと信じている人がいることを知って、暗澹とした気持ちになりました。

もっとも、SとMの概念って本当に難しいし、人によって様々でもあります。実はわたしもいまだよくわかっていません。今回は、あくまでこのことを前提に書きたいと思います。

「SとMどっちだと思う?」

さて、酒の席での「SとM、どっち?」という質問はもちろん鬱陶しい。しかし、個人的に、さらに鬱陶しいのは「俺(わたし)、Sだと思う? Mだと思う?」だと思っています。

単なるエロ話のとっかかりとしてならいいんですが、面倒なのは、こっちに人がSかMかを見通せる、SM神通力のようなものがあると勘違いしている人がいるのです。以前SMショーに出演したり、SMクラブに所属していたりと、いわゆるSM業界(の隅っこ)の人間だった頃は、よくこの質問をされていました。

見事に当てれば「さすが!」とおだてていただけるのですが、外すと期待外れってな顔をされたり、時には「え~、なんでわからないの?」とせせら笑われたりもして。そんなもん、わかるかボケ。

当時、佐伯ポインティさんの「映画の話を聞くだけでSかMかを見分ける方法」を知っていれば、ちょっとは正解率をあげることもできたかもしれません。しかしそもそも、さして興味ない相手のことを、よくよく観察して答えを導きだすなんていうサービスを、なぜ強制されなくてはならないのか。これってプロのイラストレーターに「似顔絵書いて」だとか、パティシエに「手作りのお菓子作って」だとか頼むのと同じこと。

けれども、SM嬢としての当時のわたしは、才能のなさを虚勢で隠していたため、「わかるかボケ!」とは言えずに、毎度毎度、当てることが出来れば安堵、外れるとへこんでいたのでした。

しかし実は、この質問をしてくる人の8割はMでした。その理由を考えてみたのですが、おそらくMの人の構われたがり精神といいますか、「Mでしょ」と当てられた後、「そう、実はMで……」と自分の性癖語りをしたいってことなのではないかと思っています。逆にSの人は「わたし(俺)は、Sなので」と自己申告してくることが多い。

もちろん「Sです」と申告してきても、その人がSであるかどうかは、また別の話。いわゆる「自称ドS」と呼ばれる人たちもいるからです。「自称ドS」とは、皆さんご存知の通り、ただ粗雑で乱暴なことをSだと認識している人たちですが、かつて、強烈すぎて忘れられない、「自称ドS」の女性と出会ったことがあります。

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