Katharina Schffr
今年も終わり。
この時期はいつも、この一年で結婚した知人たちのことを振り返ったりします。
結婚を祝福するときバツイチの僕が思うのは、マーマレードのこと。
僕はマーマレードとかジャムがとても苦手です。大人になってからなんとなく食べられなくなってしまいました。
でも、きっとみなさんのほとんどはマーマレードやジャムを美味しく感じるでしょうし、パンケーキや焼きたてのパンにつけて食べれば幸せを味わえるでしょう。僕だって無邪気な子供のころは、なめるたびに幸せだったはず。
他の人にとっては幸せで自分も昔は幸せだと感じていたことが、もう幸せには思えない寂しさ。結婚とマーマレードは、僕にとってはそんな感じのものです。
もちろん、ハッピーのど真ん中にいる新郎新婦に水を差すような言葉はつかいたくないから、「幸せそうですね」「うまくいくといいね」「僕みたいにならないでね」あたりで揺らぐ気持ちを隠しつつ、祝福はするのですが。
「俺の屍を越えてゆけ」というのが、いま僕が贈れる嘘じゃない言葉の中でいちばん優しい言葉かな。
みなさんおめでとう。来年も再来年も、お幸せに。
では、年の瀬のさみしさが心の怨霊になってしまう前に、今週もみなさんの怨霊ラブメモリーを鑑賞していきましょう。