信用できないけど諦められない遊び人のカレ
Q.山田さん、初めまして。 わたしは23歳の会社員です。
助けてください……。2年に出会った一つ年上の彼とは、その年末に俗に言うイイ感じになりました。共通の友人も付き合うのは秒読みだと思っていたくらいで、私もこのまま付き合うのだと思っていました。
しかし、その彼と身体の関係をもってから1週間以内に、彼に彼女が出来てしまいました。最近バイト先の飲み会で知り合ったばかりの年上の彼女です。
彼が彼女とうまくいっている間は全く連絡を取っていませんでしたが、就職して彼の配属が名古屋になった頃から、また連絡を取るように……。そこから1度名古屋に遊びに行き、彼と半年ぶりに会い、また身体の関係をもちました。
私はずっと好きだったのですが、会ったときに、彼は私のことを好きだからではなく、ただ寂しいから連絡を取っているのだけなのだなと感じました。
そして、彼は私とたまに連絡しながら、ガールズバーで出会った女の子や、1年前に別れた元カノとも身体の関係をもっていて、そのことを酔っ払って電話してきた本人から聞いたとき、正直少し冷めた自分がいました。
それでも私はやはり彼が好きです。この1年いろんな人と遊んできました。自分は彼に会えない寂しさを埋めたくて遊んでいたのだなと今になって分かります。
しかし彼を、もう信用できません。信用できないなら好きでも意味がないと思う自分と、諦められない自分との間でいまとても悩んでいます。
私はどうすればいいのでしょうか。もう会わないほうがいいのでしょうか。1年間悩んだ仔猫に優しく教えてください。ニャー（あやな・23歳・神奈川）
お前はそんなに安い女じゃない
Ａ.ニャー。
寂しくて、１年間いろんな人と遊んじゃったのニャー。
「そんなこともったいないからやめなさい」とか言っちゃう姐さんもお母さんも、「そんな時代」があったりするんだけどね。
でも「他に好きになれる人がいなくて、好きな人には彼女がいる」とか、女の人生には普通にあるもんね。特に人生前半には多いよね。
これが男だと、「好きな女の子に彼氏がいた」ってわかった時点で「はい撤退ー」なんてなっちゃうもんなんだけど、諦めないのが「女の道」ってヤツなんでしょうかね。どんな女の中にも「小さな六条御息所」がいるんでしょうかね。怖いですねー。
「諦めないで待ってる女」が多いのは、誰でも簡単に抱いちゃう「ワンチャンバカ男」が多いのも悪いんでしょうけどね。
（ワンチャン）男は１度抱ければ「満足」して、（ライトビッチでも）女は１度抱かれると「執着」する傾向がある、なんてね。
しかし「本命になれなくても、抱いてくれればいい」なんて事を、普通に言える人が増えましたね。
確かに「つまらない男の本命」なんかより「自分が最高だと思える男の２番目女」のほうがいい、なんてのも解ってしまうんですけどね。
でもね。お嬢さん。
俺が言いたいのはさ・・・（タメ）「お前ってそんな安い女じゃないんだぜ」ってことなんだよ。
酔っ払って、簡単にヤレた女に暇つぶしの電話かけて、ガールズバーの女とやった話なんかしてくる男は、どんなに見た目が良くても、本質的に「ゴミ野郎」だからね。病気持ってるからね。
「それでもいいんです」っていう、愛にやられちゃったモードってのも仕方ないんだけどさ、どうせ落ちるなら「もっとマシな男」を選びなよ。
１番悲しいのはさ、お前がずっとそいつを好きでも、そいつはお前を「いつでもデキる安いおもちゃ」だと思ってんだよ。
「オラオラ」できるヤツってのはどこかバランスが崩れてるんだよ
僕は男達が暇つぶしにケータイのメモリー辿って、すぐヤレる女呼んで盛り上がろうぜ、みたいな事を言ってるのを何度も見てますからね。そういうの嫌いなんですよ。
逆に女の人が、「本命にするほどではない男」を、都合よく財布にしたり、運転手にしたりするのもあるんだけど、そういう場合の男は、それをわかってて楽しんでる場合もあるんだよね。
ところが、「暇つぶしビッチ」にされているのも分からないで、「もしかしたら、彼女になれるかも…」なんて本気になっちゃうチワワちゃんも多いんだよね。
俺さ、お前に「そんなふうに」なって欲しくないんだよ。
特に「オラオラ」できるヤツってのは、どこかバランスが崩れてて、自分の価値を「ヤレる女の数」なんかで、他の男達と競ったりするわけでさ。
早い話、女が傷つくんだよ。抱かれた事が「嫌な思い出」になっちゃうんだよ。せっかくのSEXなのにさ。
その男に会っていないと、その男の事を勝手に「いいイメージ」にしてしまうと思うんだけど、それでも、もう２度と連絡を取らない方がいいよ。
彼をスマホから消去して、ブロックして、絶対に目につかないようにすれば、思い出す事も減っていくものだからね。
そんなの寂しい？
大丈夫、人間ってさ、手を離したら、手が空くからね。その手で「新しい人」を掴めたりするんだよ。
なんだかんだ言ってるうちに、すぐにいい男と出会えるから。
その時には、ちゃんと「私あんまり男の人と遊んでなかった」くらいの嘘ついていいから。
でさ、そういうクソ男と別れて良かった、って心から思える日が来るから。
学校なんかに通っている頃は、男ってのが「外側」しか見えないもんでさ、「自信有りげで、見た目が良くて、女に慣れた、ノリのいい男」なんかに惹かれるもんなんだけど、だんだん「どういう男がいい男か？」ってのがわかってくるからね。
え？
どういう男がいい男？って？
そんなもん決まってるよ「お前のことを、本当に大事にしてくれる男」だよ。
「寂しい夜」ってのもあったほうがいいんだよ。その方が、好きな人と一緒にいられる「ありがたみ」がわかるからね。
Text／山田玲司
記事初出：2016.01.20
