今回カウンセリングするのは、彼氏いない歴=年齢で処女の自分にコンプレックスを抱く、バリキャリ女子のSさん(28歳、某大手企業勤務)
以下、事前に頂いたメールをもとに状況を整理しました。
・去年の秋、会社の同期を好きになる。 もともと「朴訥とした人」という印象しかなかったが、同じプロジェクトに携わり、大変な時に支えてくれたり、上司にも臆することない態度に惹かれた。
・プロジェクト終了後、彼から誘われて2回ご飯に行く。その後、彼の地元にも誘われて遊びに行く。
・その後、2人で出張した夜「ホテルの部屋で飲もう」と誘われて、キスされる。その先まで進もうとする彼を「付き合ってないのにそういうのは」と制すと「ごめん、言うべき時がきたら言うから」「次に付き合う人は結婚を意識するから慎重にいきたい」と言われる。
「Sは信頼できるし一緒にいて楽しい、これからも遊びに行ったりしたい」と言われ、つい頷いてしまう。
・その後も月に2回ほどデートする。12月、終電を逃して彼の家に泊まり、抱きしめられて眠ったが、それ以上は何もなく帰ってくる。
・翌週、再び彼の家に泊まる。その時はセックスを求められたが、初めてだったので三分の一しか入らず。しかも彼はゴムをつけていなかった。おまけに「口でイカせてほしい」と言われて人生初のフェラ。
・いろいろショックだったため、翌朝は彼に何も聞けず(というか彼はずっと寝ていたが、たぬき寝入りと思われる)。別れ際「また連絡する」と言われたが、その後、彼からの連絡は途絶えた。
・後日、こちらからLINEすると一応返事は来るが「会おう」といった話にはならず。
女友達にも「そんなクソ男やめとけ!」と言われるし、自分でもキッパリ諦めようと思うが、生まれて初めて好きな男に抱きしめられた記憶が忘れられず、I Can’t Stop The Loneliness状態。
毒キノコと安全なキノコは見分けがつきにくい
アル:この彼は「付き合う気はないけど、恋人ごっこは楽しみたい」「責任逃れしつつ、いいとこどりしたい」男の典型だと思う。
女子側は「付き合ってるのと何が違うの?」と思うけど、相手は「いや付き合うって言ってないし」と逃げ道を用意している。そのために「慎重に行きたい」「今はこんな事情があって付き合えない」と予防線を張るんだよね。
S:まさにその通りですよね…。
アル:こういう男はすごく多くて、ぱぷりこちゃんは『妖怪男ウォッチ』で「恋心の搾取地主」と書いてます。そして、彼らが自分に惚れてる女をキープすることを「恋心の墾田永年私財法(こんでんえいねんしざいほう)」と名づけてる。
S:あははは(笑)!…いや、搾取されてて笑ってる場合じゃないんですけど。
アル:クワやスキをもって一揆を起こしたいよな!このタイプが厄介なのは、見た目や雰囲気がチャラくないから「この人はヤリチンじゃない、真面目で誠実なはず」と女子が騙されてしまうこと。
S:そうなんですよ!彼も一見、朴訥として真面目そうで、遊んでる風じゃなかったので。
アル:毛先とかも遊ばせてなかったのね(笑)
S:毛先もまっすぐでした(笑)。もっと派手でチャラかったら、初めから注意したんですけど。
アル:毒キノコと安全なキノコは見分けがつきにくいのよ。ぱっと見チャラかったら「毒キノコだ!」と見抜けるけど、しめじに擬態している男が多いんだよね。
派手な黄色と赤のドット柄じゃなく、地味で茶色っぽいから「これは安全なキノコだ」と騙されてしまう。特に恋愛初心者はキノコ狩りの素人だから、見分けるのが難しいよね。
S:私もそういう男に遭遇した経験がないから、見抜けなかったですね…。
アル:おまけに擬態しめじ男はヤリチンみたいにガツガツこないから「ヤリ目的じゃない、本気で好きなんだ」と思っちゃうよね。それも奴らの手口なんだよ。
S:「慎重にいきたい」という言葉を信じて「いつか告白してくれるはず」と期待してしまいました。あと「元カノと別れたときに傷ついて臆病になってる」みたいなトラウマも語られたんですよ。
アル:あ、それ大体セットやねん。「過去のホニャララで傷ついて…だから今は付き合えない」ってパターン。
S:セットなのか…。当時、ネットの恋愛記事を読んだら「男がトラウマやコンプレックスを話してくれたら本気だ」と書いてたんですよ。
アル:ええ加減なこと書くなよ!!(激怒)
S:めっちゃ怒ってる(笑)
アル:擬態しめじ男の言う「今は付き合えない」「今は結婚できない」は「キミとは付き合えない」「キミとは結婚できない」って意味だから。そういう奴に限って、つい最近出会った女と半年で結婚したりするのよ。
S:私みたいな初心者は、そういうネット記事を読んで安心したくなるんですよね。どうすれば男の本音を見抜けるんでしょうか?
アル:やっぱり、言葉じゃなく行動で判断することだと思う。口先で何を言おうが、付き合ってるような関係なのに付き合おうとしないのは、いいとこどりしたいだけだって。
あと『妖怪男ウォッチ』は毒キノコ図鑑みたいな本だから、事前に知識を学んでおくと「これは食べちゃダメなやつ」と注意しやすいんじゃないかな。それとベテランのキノコ狩り名人みたいな、経験豊富なアドバイザーがいるといいよね。
S:私も彼から連絡が途絶えた後、女性の先輩たちから「私もそういう男に2年引っ張られたよ!」とか経験談を聞かせてもらって、諦めるべきだと思えました。