AM編集部よりご挨拶/14年間ありがとうございました

ありがとうございました!
あんまり書いてなかったことも書いてみます/金井

これまでAMを読んでくださった皆様、関わってくださった皆様、本当にありがとうございました。最終特集をやりながら、感謝がありすぎて各SNSに今の五倍くらい色んなこと書きたかったのですが、恥ずかしさもあり控えめにしています!もう自分が言いたかったことも十二分にいっていただいていて、嬉しくて、書くことがないくらいです。
ただせっかくなので、感謝を込めて読者の方に向けて、ここには今まであまりいったことのないことも書いてみようかなと思っています!

私は学生の頃から編集者になりたくて、自分の企画を思う存分やりたいというのが夢でした。そしてAMでは僭越ながら、夢が叶ったといっていいと思っています。
で、そうすると生まれるものは色々あるのですが、そのうちの一つとして強めな執着があります。恥ずかしいのでそんなに表には出していなかったはずですが、私はAMに関する企画は全部絶対に成功させたい、いいと思ってほしい、読んだら自分が変わると思ってほしいと激しめに思っていました(笑)

ただそのテンションで進めていく内に、割と早い段階で気付いたのが、「読者の方」というすごく大きな存在で、それを認めてくれる読者の方が私にとってはあまりにも嬉しく、全部のことで読者の方を最優先にしよう、という方針を序盤で明確に持つことにしていました。
なので、例えばですが、炎上してもまず読者の方のことを考えて、読者の方を下手に怒りの渦に巻き込みたくないので何といわれようと記事は消す、何かがヒットしたとしてもまず読者の方はどう思うかな?というのを考えてやっていました。この場を借りてやってましたよ!というのもなんなのですが。
もうどう伝えたらいいのかなのですが、読者の方にものすごく感謝していて、AMを読んで、少しでも楽しく過ごしてもらえたらそれほど嬉しいことはなかったです。人生で一番嬉しかったことといっても言い過ぎではないと思います。心がつながったように感じるからかもしれません。

あとはやっぱり、こういうものだみたいなのを押し付けられるのが嫌で耐えられないのと、さらにできればそれを何回もひっくり返したいみたいな気持ちがあって、ただその割に気が強い性格でもなかったので、中々できず(笑)。ところが、メディアというのは様々な価値観を出せて、その結果全体では割と複雑なことでも表現できる場でした。ありがたいことに携われたことで、自然にそれを伝えることが出来たのかもと思っています。今これが自由とされてるけどさらにもっとあるかも!と探すのが好きなので、それがもし読者の方に多少は役に立っていたらよかったなーと。

その他、いってこなかったことでいえば、企画、メディア全体をより面白く感じてもらうためには、編集部のキャラクターが変には出ないようにとか、そもそも考えていることがあんまり出ないようにとか、色々考えていました。ちょっと昔のWEBは距離近いので、なんか難しいですよね。
ただ面白いのが、そうしてるとたまたま面白くなった・うまくいった、ラッキーな女性だね、と捉えられることがなぜか多くて、全然明確に考えてやってたんだけどなぁ?とはたまに思っていました。そういう態度にしてたというのはあるんですけど。でもわかってくださる方はわかってくださってた気がするので、それはそれでいいフィルターになったのかもしれません。

という、たぶん編集部員の中でも妙に長いし(それもまた個性と思っていただけたら…!みんな素敵な人です)、とてもつれづれな感じになってきてしまいましたがもう少し…!
実はコロナ禍前後で色々環境が変わって、少し自分の力が発揮できないようなもどかしい時期もあって、もう自分は夢を叶え終えたからかな?と思っていました。でも実はここ1~2年でふと、まだ夢終わってないなと急に思うことがありました。さっき書いた通り、勝手に周囲の人をすごく自由にさせられたらというのがあるので、今後もしてみたいことがあります。ですので、特にまだ具体的にあるわけではないですが、またいつか別の形でも読者の方と出会えたら大変嬉しいです!

そして、書き手の皆さんには本当に感謝があふれすぎます。。ここでは書ききれませんが、一緒に時間を過ごしてくださりありがとうございました。私にとってはどなたとの交流も夢みたいな時間でした。
そして編集部の皆さん、本当にずっと沢山のことを一緒にやれてよかったです。仕事を通してこんなに人のことを理解できることってなかなかないかなって。今後も一生の付き合いができたらなーと。
卒業式の挨拶みたいになってきてしまって、何回もうるさいですが、読者の方はもちろん、AMに関わってくださった方全員の皆様、本当にありがとうございました…!

Text/金井

あなたの選択を、他の誰かが汚れてるとか削られてるとかジャッジする権利はありません。/大川

「私たちの周囲には、『清楚じゃないと』『都合のいい女は全員さみしい』『条件のいい彼氏と結婚する女が勝ち』という、よくわからないルールがあります。」——この一節からはじまるaboutAMは、編集長・金井が書いたAMの宣誓書だ。私は迷うたびにここへ立ち返り、お守りのように大切にしてきた。なぜなら私自身、まさにこんな謎ルールに縛られた10代・20代を過ごしていたからだ。

誰からも好かれたくて、認められたくて、期待に応えたい。そんな得体の知れない焦燥感に駆り立てられて選んだ結婚相手は、まるで王子様のように溺愛してくれた彼——のはずが、蓋を開けたらモラハラ夫でスピード離婚。「本音を言わない八方美人のいい子ぶりっこ」は格好の餌食だったわけだ、と後にAMの取材で学んだ。われながら、うまくできた話だ。

運よくAM編集部の一員となり、正直で面白い人たちにたくさん出会えた。取材や編集を通して、たくさんの本音や生き方に触れるうちに、「好かれたい、認められたい、応えたい」——あの必死さを、ようやく手放せた。不安や迷いも笑って語れる場に身を置くうち、ひた隠しにしてきた本音や欲望を、恥ずかしげもなく見つめられるようになった。誰のジャッジもない、自分の意志と選択に自信が持てた。そして、心も体も軽い。

この宣誓は最後、「そんな押し付けられた足かせや女性像は忘れて、ユーモアや自由な気持ちを大切に、楽しい人生を過ごせるよう女性の皆さんを応援します!」と締めくくるけれど、誰よりも応援してもらって、いちばん変わったのは私かもしれない。だって、いまの私は自由だ。しんどいことや悩みが消えたわけじゃないけれど、それをユーモアに変える術を覚えた分だけ、人生が楽しくなった。

14年間、本当にありがとう。おかげさまで、本音を隠さない、面倒くさい女になれました。

アイアンメイデン大川

「どうしてエロが好きなんですか?」/石島

10年前、入社面接で金井編集長に「どうしてエロが好きなんですか?」と聞かれて、心底びっくりしたことを覚えています。
太陽が東から西へ沈むように、人が水を飲まないと死ぬように、「全人類はエロが好きだ」と本気で思っていたからです。なぜそんな当たり前のことを!?と面食らうと同時に、理由をうまく言語化できない自分にも気づきました。

AM編集部員になって10年が経って、やっぱり私はエロが好きだなと思います。なぜ好きなのか、その問いに10年越しに答えるならば、私はエロを「生きるエネルギーの発露」だと考えているからです。

私の中のエロのイメージは、日本神話に出てくるアメノウズメという女神です。天岩戸に隠れた神様に出てきてもらうため、アメノウズメは乳房や女陰が見えるほど激しく踊りました。その踊りを見た神々の賑やかな笑い声によって、隠れていた神様も戸を開けて出てきます。
そこで描かれる「性」は神聖で、みんなを笑顔にさせる、明るいエネルギーに満ちています。

エロというと、いやらしい、汚らわしいというイメージを持つ人もいるかもしれません。でも私は、本来、性は明るくて身近で、人生を豊かにするものだと思っています。

AMに入ってから、エロくて面白い人たちにたくさん出会いました。編集部員やライターの皆さんはもちろん、取材で出会った方々もとんでもなく面白かったです。AMをやっていなかったら、クンニ道場の講師ドラッグ漫画家には一生出会えなかったでしょう。
AMを通して誰かと性について話したり、性への考え方を読んだりすると、その人の心の柔らかい部分に触れさせてもらったような気持ちになりました。
それを記事にして、読者の方々からのリアクションを見ることが、私にとって大切な心の交流でした。

自分の性やエロを認めることは、そのまま自分の人生を肯定することに繋がると思います。AMの記事によって、少しでも性に前向きになることができた方がいますように。

Text/石島

私は編集者であると同時に、一人の読者でした/橋本

私がAM編集部の面接を受けたのは2017年10月でした。「最近Tinderの男で処女を卒業して…」という話をして受かるなんて、どうかしてるぜ。
当時20代後半に差し掛かった私は、一度も恋人ができたことがありませんでした。本当は恋愛体質で常に好きな人がいた気もするけど、いざ自分が「女」になることが気恥ずかしくて、自信がなかったのです。本当はめちゃくちゃモテたかったけどな!

当時流行っていた暇な女子大生のTwitterをみて、なぜか急に「確かに結婚してから不倫するよりは、今遊んでおいた方がいいな」という結論にいたり、Tinderで色々な人と遊んでみることにしました。

向こうから誘われないと嫌。奥の席に座らせてもらえないと嫌。奢られないと嫌。そんな私の面倒な恋愛観、というか、人としての認知を、正面から都度ボコボコにしてくれたのがAMでした。私は編集者であると同時に、一人の読者でした。

AMがなかったら、今の私はいなかったでしょう。いまだにTinderの海を漂っていたと思います。まあ、それももちろん悪くはないんだけどね!私を殴り続けてくれて、ありがとう。そして14年間、本当にお疲れ様でした。

Text/橋本