思いがけない恋ができたら、それだけで最高だ
この冬は槇原敬之のアルバムをよく聞いている。有名な「もう恋なんてしないなんて 言わないよ絶対」という歌詞を聞くといつもニコニコしてしまう。そうなんだよなぁ、たとえ「★マイナス1億」みたいな恋をしたとしても、もうこんな目にあいたくないと思ったとしても、また新しい恋をしてしまう。他に好きな人がいたとしても、仕事が忙しかったとしても、エッチな夢を見たらその相手と会いたくなってしまう。
年が明けると親や上司から「新年の目標は?」と必ず聞かれるが、最近はめんどくさくて「ありません」と答えている。まぁ、資格を取りたいとか、肌荒れを治したいとか、そういう目標はあるにはある。でも、参考書をリュックに入れてカフェに向かっているところに好きな人からLINEがきたらリュックごとコインロッカーに預けてデートに向かってしまうし、翌朝めちゃくちゃ肌荒れするとしても今夜だけ彼の目を騙せるファンデーションがあったら買ってしまう。
目標を遂行できる人間であるよりも、欲望にかまけて目標を忘れられる人間である方が、私にとってははるかに大事なことだ。なぜなら、たとえば資格を取った達成感やその後の収入よりも、このまま死んでもいいと思えるほどの感情の高ぶりの方が、財産だと思うから。
来年はどんな夢を見るだろう? どんな人に惹かれて、どんな恋をするだろう? 思いがけないきっかけで、思いがけない恋ができたら、それだけで最高だ。とりあえず正月休みはゴロゴロ怠惰に過ごしてエッチな初夢をねらっていこうと思う。
Text/雨あがりの少女
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