恋愛の主戦場が変わる?オンラインデートの可能性
先日Zoom飲みをしていた際に、婚活に励んでいる友人が「このコロナ禍でオンラインデートしてるんだけど、画面越しでも映えるメイクを試行錯誤した結果、Amazonで3000円のLEDリングライト導入でまじで爆釣れ。」と言っており、なるほどなぁと感じた。確かに画面越しの友人はリアルより美しく見えたし、いわゆる従来の「モテ」とWith/Afterコロナの「モテ」では求るものが違うのかもしれないと感じた。
私たちの生活様式や価値観を大きく変えた新型コロナは、出会い方からデートに至るまで恋愛の仕方にも大きく影響を与えたようだ。今回はマッチングアプリの新機能から、「オンラインデート」の秘める可能性について考察したい。
「手を洗った?」からはじまる出会い
新型コロナで感染への恐怖や経済市場の停滞に不安を感じたことはもちろんだが、外出自粛中に家族や恋人、友人など会いたい人に会えないもどかしさから孤独を感じた人も多いと思う。
だがインターネットが物理的に離れている私たちを結び付けてくれた意味は大きく、特にこれまで恋愛の相手を探す目的で使われることが主だったマッチングアプリが従来の「デート相手探し」の枠を越え、「誰かと安全に・気軽につながりたい」というニーズを満たすツールとして発展したのが興味深い。
そしてこのコロナ禍でメジャーになったのがビデオチャット機能だろう。「Zoom飲み会」や「オン飲み」、「Zoomデート」という言葉も広く定着したように、物理的な距離を超えてコミュニケーションしようとする動きが増えたと思う。
2020年3月末にリリースされた「Quarantine Together」はこの新型コロナウイルスによるパンデミック下でいかに人々が安全に、繋がりあえるかにフォーカスしたマッチングアプリだ。
アプリに登録すると、毎日午後6時に「手を洗った?」「ちゃんと自宅にいる?」というショートメッセージが届く。そしてそれらの問いかけに「イエス」と返信すると、20分後にマッチング相手と会話できるビデオチャットのリンクが届く。マッチングの条件は、登録時の名前とマッチングしたい相手の性別だけで、住んでいる地域も人種も全てミックス。「姿の見えない相手との会話を通して恋に落ちることはあるか?」がテーマのリアリティショー「Love is Blind」(Netflix)が世界的に人気だが、まさにブライングデートを彷彿とさせる。
「話し相手はすごくタイプってわけじゃないけど、楽しかった」
「思っていたより楽しかった。孤独が紛れた」
「会話の内容は『最近Netflixで何観た?』とか当り障りのない会話」
「リアルでデートはしなけど、LinkedInで知り合いになれば今後の人脈になるかも」
「もっと条件を絞り込みできれば将来的にリアルでも会う可能性がありそう」
などといった感想が飛び出した。
『Quarantine Together』の利用は無料かつ現場で働く医療従事者たちに寄付を行うこともできるという。気軽に人と繋がり合えるこのアプリは、多くの若者を孤独から救ったようだ。
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