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ツレヅレハナコ×新久千映「ひとり飲み女子」対談自分のペースで好き勝手できるのが家飲みの醍醐味!

「SOLO」の大好評連載を書籍化した『女ひとりの夜つまみ』が2月10日に発売されたツレヅレハナコさん。その刊行を記念して、呑兵衛女子を描いた人気漫画『ワカコ酒』の作者・新久千映さんとの対談が実現!都内のバーで「女ひとり呑み」の同志が大いに語り合いました。
「前編・家飲み編」「後編・外飲み編」の全2回に分けてお届けします。

“ひとり呑み”はアピールじゃない!純粋にお酒を愛する吞兵衛女子2人の主張

二人の飲み会写真 ツレヅレハナコさん×新久千映さん
新久千映さん(以下、新久

はじめまして! お会いできて光栄です。

ツレヅレハナコさん(以下、ハナコ)

こちらこそ。『ワカコ酒』を読んだとき、「やっと女性のリアルな酒飲み漫画が出てきてくれた!」と感動しました。 私はそこまで外で一人飲みはしないんですが、女性が一人で飲んでるというだけで、けっこう勝手なイメージを持たれるじゃないですか。

新久

「そういう自分が好きなんでしょ」みたいなね。違うよ、酒が好きだから飲んでるんだよって思いますよね(笑)。

ハナコ

『ワカコ酒』は、純粋にお酒が大好きだから飲みに行く、という姿勢が伝わってくるのが素敵です。

新久

ハナコさんの『女ひとりの夜つまみ』も、出てくるレシピはどれもおしゃれで、いろんな国の食材や調味料を使っているのに、全然しゃらくささがなくて親しみやすいですよね。 「フムス食べてる私って素敵でしょ」という意識じゃなくて、「とにかく酒に合うしおいしいから!」っていうスタンスがひしひしと伝わってくる。同じ匂いを感じています(笑)。

章立ては酒飲みの欲望を切り口に酔ってても作れちゃうレシピが満載

――今回のハナコさんの本は、「10分で飲みたい!」「肉を食わせろ!」など章立てがユニークですね。担当編集さんにお伺いしたら、章タイトルはすべて「○○したい」という欲望が切り口になっているそうで。

ハナコ

私は料理家ではないので、一人の吞兵衛が、自分のいいと思うつまみを紹介します、というスタンスでやりたかったんです。 そう考えたときに、この本を買ってくれる人は、せっかく家飲みするなら自分の好きにしたいと思ってる人じゃないかなと思って、その欲望を切り分けたらこうなりました。

新久

「最近、野菜が足りてない」とか、「魚だって食べたい!」とか、わかりやすいですね。“だって”ということは、肉の方がお好きなのかな、ということも伝わってきます(笑)。

ハナコ

家で魚を焼いたりするのってちょっと面倒くさいじゃないですか。でも、簡単に作れるもんなら食べたい、という気持ちを表現しました(笑)。

新久

私も家飲みはしますけど、つまみはけっこうグダグダ。そんな私でもぜんぶ作ってみたいし、酔ってても作れそうなのがいいですね。一番作ってみたいのは「生鮭のレンジ清蒸魚」かな。

ハナコ

本来はせいろで蒸すものなので、中国の方が見たら怒るかもしれないですけど(笑)。

新久

あと、「ポルトガルいわし」も、簡単だけどすごくおいしそうです!

ハナコ

ポルトガルでは、年に一回「いわしまつり」というのがあるんですよ。その日はポルトガル中の道という道から煙が上がっていて、いわしを焼いてるんです。 そこにオリーブオイルをかけて、パクチーやゆでた芋と一緒に食べながら、みんなで「ヴィーニョ・ヴェルデ」という微発砲ワインをガンガン飲むという夢のような祭りで、その食べ方を参考にしてます。

「桃とモッツァレラのサラダ」はセンスのかたまりのようなレシピ

新久

ハナコさんがふだんは果物をあまり進んで食べない、と書かれていたのに共感しました。果物って、皮をむいたり種を取るのが面倒だし、あたりはずれもあるので、あんまり自分から買わないんですよね。

ハナコ

よかった〜、私が少数派なのかと思ってました(笑)。ずっと果物への興味がなかったんですけど、つまみにしたらうまいと気付いたんですよ。

新久

私は、みかんもりんごも一回落としたような味のものが好きですね。

ハナコ

一回落とした……?

新久

なんと言ったらいいのかな、収穫したばかりの酸っぱいのじゃなくて、一回地面に落ちたみたいな、熟して味がゆるんだ感じのが好きなんです。わかりますかね(笑)? とにかく、果物に対してそんな感性の私でも、この本に載ってる果物のおつまみは、食べてみたいと思えました。

――ネットで話題になった「桃とモッツァレラのサラダ」のオリジナルレシピも収録しているんですよね。

ハナコ

桃モッツァレラは、ネットにいろんな亜流のレシピが出回りましたけど、内田真美先生のオリジナルのレシピでちゃんと作ってほしいんですよ。 ふだん、自分のレシピは、『SOLO』の連載も分量を載せていないくらいで、好きなように作ってくれたらいいと思っているんですが、桃モッツァレラだけは別です。

新久

「本当に必要なメンバーだけが、お互いのことを引き立て合い~」という説明が、素晴らしすぎて朗読しようかと思いました(笑)。

ハナコ

モッツァレラチーズは手でちぎらなきゃダメだし、桃は乱切りじゃないといけないし、レモンはあくまで香り付けのために皮を使うのがポイント。 レモン果汁だと桃の甘みと同調してしまうから、酸味は白ワインビネガーで加えないと意味がないんです。 一挙一動に意味のある、本当に研ぎすまされた、センスのかたまりのようなレシピなんですよ。

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