秋の花といえば、菊ですね。 日本庭園に咲き誇る大輪の菊も、道ばたに咲く可憐な野菊も、その美しさに、見ているだけで心清められる思いになります。
この菊ですが、日本では古くから食用・薬用としても使われてきました。茹でるとふわっと良い香りが立ち上ります。
もし店頭で出会えたら、この季節、彩り美しく風雅な秋の味覚として、ぜひ家でも料理してみてください。
菊の花の下ごしらえ方法
1.菊の花は、がく、おしべ、めしべを除き、花びらだけをちぎり取ります。
2.鍋に湯を沸かし、酢と塩を少々加えます。 菊の花びらをそこに加え、菜箸で沈めながら一煮立ちさせます。
3.ざるにあげ、冷水にひたして色止めをしつつ、しばらくおいてアクを抜き、水気をよく絞ります。
下ごしらえを終えた菊の花は、おひたしや酢の物にするのが一般的な調理方法です。
胡瓜、わかめ、しめじ、などお好みのお野菜や海藻きのこ類、そしてしらすやちりめんじゃこ、ツナなども加えてもおいしいですよ。
菊花と胡瓜とちりめんじゃこの酢の物
材料<作りやすい分量>
きゅうり 1本
菊の花びら 30g
ちりめんじゃこ 30g
○純米酢 大さじ3
○きび糖 大さじ2
○薄口醤油 大さじ1
*菊の花びらは、先に紹介したように下ごしらえしておく。
1.きゅうりを薄くスライスし、ボウルに入れ、塩水(約3%=1カップの水に対して塩小さじ1程度)に10分ほど浸しておく。※たて塩といいます。
2.ボウルに○を合わせてきび糖をよく溶かし、三杯酢を作る。そこに、ちりめんじゃこを加えて浸す。
3.2のボウルに、下ごしらえして水気を良く絞った菊の花びら、1の水気をよく絞った胡瓜を加え、むらなく和える。味がなじめばできあがり。
見た目も美しい秋の菊の花。どうぞ召し上がれ!
text by 太田みお
働くおひとりさまにとっての毎日はめまぐるしくて、ゆっくり季節を感じる時間さえ取れないですよね。 「休日のたった1時間でいいからほっとしたい…」元外資系バリキャリから一転、丁寧な生活を目指して料理研究家になった太田みおさんが、四季の彩りを簡単に楽しむ「レシピ=歳時記」をお届けします。