つまらない職場の飲み会。切り抜け方を学んでこなかったのは紛れもなく私自身

職場の飲み会イメージ画像
Rendy Novantino

「職場」の飲み会 はやっぱり苦手

「6年間遠距離恋愛している彼女に結婚を迫られているんですけど、重くて……どうしたらいいと思いますか?」という相談を会社の人から受けたとき、「どうでもいい~~~!!!!!!!!!!!!!!」と心のなかで大声で叫んでしまった。

今、思い返してみても、やっぱりかなりどうでもいい。そもそも、こうやって相手に相談する時点で結論は出ている気はするが。自分に結婚をする気はないけれど、別れるには惜しいし相手を正当な方法で傷つける勇気も決断力もなく、決定打になる理由も見つけられないのでずるずるここまで来てしまっただけなんだろうな。遠距離恋愛している時点で重いなら一緒に住むのは更に難しいと思うし、でもそういうタイプの女性って別れたら半年後くらいにサクッと結婚して報告してきますけど、それでも何も思わないなら相手のためにもきっぱり別れたほうがいいんじゃないですかね? とは思った。

でも、ここは飲み会の席だし私もへろへろに酔っぱらっていたし、相手は仕事の話以外ほとんどしたことのない会社の人だった。そんなことはっきり言えるわけがない。「まあ好きにしたらいいんじゃないですか」くらいの感じでふわっと回答をしたような気がする。

このとき、「女性からの意見としてお聞きしたいのですが」と言われて話を持ち出されたのだが、そもそも女性からの意見を聞きたくて私に相談を持ち掛ける段階で、圧倒的な人選ミスである。誰がどう考えても私じゃない。そういえば、日常生活で自分の性別が女であることを強制的に自覚させられるのって、会社の人と一緒に飲んでいるときくらいだなというのを思い出して嫌気が差す。

そもそも私は飲み会の席で「この人ともう話すことないな~」と思った瞬間、仕事か恋愛の話でその場を切り抜けようとすることがある。仕事と恋愛に関しては、大体の人は何かしら話せることがあるし、話をする側/聞く側どちらに徹したにせよ、それなりに盛り上げることができるからである。誰が相手でもできる話題だからこそ、仲のいい友達と私は恋愛と仕事の話はしない。共通の内輪ネタとかしょうもない話とか、とにかく意味のない話ばかりしている気がする。

だから、この手の飲み会で自分の恋愛が盛り上がるトピックだと思っている時点で、きっと私とは合わないし、お互い違う世界に存在している人間なんだろうな。偶然、同じ会社で働くことになってしまっただけで。

そういう訳で私は会社の飲み会があまり好きではない。今までだって散々そんな話を繰り返してきたし、飲み会帰りの電車のなかでどっと疲労感が押し寄せてくる感覚を思い出すと、やっぱり楽しいものではなかったよなと思う。お互いのことを知るためには大切な時間かもしれないが、どうしても本心を知ることができない。人間性の深い部分を知るような関係にはならないほうがいいし、だからこそ表面だけをすくい上げたような会話をしなければならない。あの時間がどうしても苦手だった。