「結婚はしない」と決めた12人の女性にインタビューして気づいたこと

by Seema Miah

日曜日は、初めて文学フリマに参加してきた。「結婚はしない」と決めた12名の女性にインタビューをした内容をまとめた本と日記の2冊を販売し、売り上げも上々。赤字にならないどころか、ちょっとしたお小遣いにはなりそう。お客さんから言われたことで最も多かったのは「いつもTwitter見てます」だったので、たぶんこの文章を読んでくださっている方もなかにはいるのだと思う。ご購入いただいた方、ありがとうございました! ちなみに、2番目に言われたことは「ご本人ですか?」でした。自分の容姿が好きではないので今後も写真を公開することはないと思うが、あれは私です。

ところで、こういう本を出してしまったので「結婚願望ないんでしょ?」と聞かれる機会が今まで以上に増えた。言い切れるのか? というと、実際はそうではない。自分の欲しい本が世の中にはなく、自分で勝手に作って勝手に売っただけなので。とりあえず自分のステートメントとして、自分の結婚観や将来の展望に関して書いておこうと思う。あとは、本を書いてみて気づいたこととか。

「結婚はしない」と決めた女性たち

基本的に私は「どちらでもいい」というスタンスである。結婚も出産も、それほど強い希望はないけど、面白そうならやる。自分の人生のマストではないし、ないならないでも楽しく過ごせるだろうな、と信じている。

今思い返してみると、私は自分の人生について、その場のノリと勢いですべてを決めてきた。進学も就職も、人生を左右する大切なことは大体ひとりで決めて、事後報告で周りを驚かす。それが常だったので、仮に自分が結婚するかしないかの局面に立たされたとき、たぶん後先のことを何も考えずにノリと勢いでサクッと決断するのだと思う。

しかし、転職みたいにひとりでできるならいいが、結婚は相手がいてこそである。これから年齢を重ねて出産できる確率も低くなり、今まで一度も積極的にアクションしたわけでもない人間が今後やすやすと結婚できるだなんて思ってない。さらに言えば、結婚は当人同士だけの問題ではなく、家族間の問題にもつながっていく。複雑な家庭の育った自分が、誰かの家族になれるだなんて、イメージがつかない。そもそも「幸せな家庭」というものが一体どんなものなのか、根本で理解できていないということもあるが。

今、こうして自分の家族から離れてひとりで何不自由ない生活をしていて、それで十分だと思っている。だから、死ぬ気で婚活をしてまで結婚したいということではない。そう考えると、私は受動的に結婚をしない人生を選択していくのだと思う。

なので、今回のような能動的に「結婚はしない」と決めた女性がどんな価値観を持っていて、どんなきっかけがあったのかを知りたいと思ったのが、今回の本の販売のきっかけとなります。でも結局「結婚する」も「結婚しない」もどちらでもいいと思いました。自分の生活に他者が介入することで、自分自身が大きく変わるとも思えないし。人生のビッグイベントではあるけれど、私にとってはただの出来事なのかなと。今後そういう機会があれば、の話ではあるが。