女風が流行る前、私は「出張ホスト」を書き手として体験したことがある

近頃は女性用風俗、いわゆる女風の取材をしています。なんとなくわかっていたつもりでいても、実際に取材をすると想像していた以上のことが知れて、いちいち驚いたり感激したりと刺激的です。少し前に取材していたホストクラブとホス狂いについては、知れば知るほど「これ(は足を踏み込んだら)絶対ヤバいやつ~!」と危機感が募るばかりだったのですが、女風ユーザーの女性に話を聞くと「え! 楽しそう」しかなくて、そのうちこっそりと女風デビューしてやろうかな……と思わざるを得ないわけですが、いや、しかし考えてみれば女風が女風と呼ばれる以前、女性用風俗といわれるサービスを利用したことがあったのだった。

かつてレポートした女性用風俗

かつてエロ本が売れていた頃、わたしは書き手としてそこそこに重宝されていました。文章が書けてかつ、裸になれる人。もしくは裸になれて文章が書ける人、どちらの要素が先だっていたかと考えると、断然に裸であろうことは悔しくはあったものの、それでも仕事を貰えるのならばいいやという精神で、編集者に提案されるままにエロいスポットに潜入し、脱いだり脱がなかったりしてそれをルポタージュしていたのでした。そんな仕事のひとつが「出張ホストを体験する」というものだったのです。

その取材当日、編集者が用意したホテルは、赤坂プリンスホテルでした。え? ラブホでいくねーか。なんで張り込んだ? と疑問を抱きながら編集者と一緒にチェックイン。やがてそこに現れたのはダブルスーツの男でした。かっこいいといえばかっこいいし崩れた色気もある。けれどまったく好みではない。そして脱いだら笑ってしまうようなブリーフを履いていたことははっきりと記憶にあるけれど、肝心の施術がどうであったかはまったく覚えていません。ただただ「うーん」とまったく興奮もなくフラットな気持ちで90分間身体を触られ続けている最中、「これ、編集者がわたしのエロいところ観たいだけじゃね?」という疑問と格闘していたことを覚えている。