【最終回】これが40歳を過ぎた女装の正直なところ。ニューレディのこれから

妙齢の女性が卒業式の学帽を被っている画像 Jonathan Daniels

 突然ですが今週を持ちましてニューレディー入門は終わります。
今までお付き合いいただいてありがとうございました。
2015年の7月初週から1週の休みもなく毎週火曜日に連載を掲載してきました。
正月も夏休みもなく毎週です。
普通のことかもしれませんが、飽きっぽい私にしては頑張ったなぁと思います。

 ニューレディーと名乗り始めて早7年。
「人と違うのは新しいから」と考えることで生き易くなる。
そんなニューレディーとしての考え方、男でもなく、女でもない、少し客観的な立ち位置から見た社会や人間に対する視点を皆さんにシェアしたいと思って、個人ブログ時代から色々書いてきました。

 私が実体験からわかったこと、気付いたことをシェアする事で、読んだ人が少しでも早く次のステップに行きやすくなれば。
その思いだけで恥とは知りつつも 考えてきたことを公開していきました。
この連載に自分の全てを書いたわけではありませんが、見直すとだいぶ開示をしています。

 肥満児でテレビとラジオばっかり視聴していた小学生時代。
ダイエットとちょっとの勉強と周囲のヤンキーと戦った中学生時代。
繊細で多感になって人見知りになり始めた高校生時代。
友達が居なくて便所で握り飯を噛みしめたところから始まり、父の死、ゲイの受容を経て、ドラァグクイーンを始めた大学生時代。
世間知らずの小娘が何度も挫折を繰り返し、少しずつ社会性や仕事のキホンを身につけたOL時代。

 私は沢山の人達に助けられ、教えられ、変化し、迷惑をかけながらも何とかこの年齢になるまで生きてきました。
親とこの国の人々、いや今や世界は繋がっているのですからこの時代に生きている世界中の人々の全てから何かを貰ってここまでやって来ました。
納税や親への貢献はしているつもりですが、社会から貰ったものはなかなか還元できません。
こういう形で文章を残し始めたのは若い人や女性達に私が汗や涙を流して獲得した考え方やものの見方を提示し、こんな人もいるんだと視野を広げ、より人生を豊かにしてほしいと思ったからです。

 綺麗事過ぎますかね?
でもこれは40歳を過ぎた女装の正直なところです。
もちろん私の自己顕示欲とかお金のため?と言われたら完全にそうでは無いとは言い切れません。
だったらもう少し読者に媚びた形にしていたと思いますが、最終的には読者の皆さまに委ねることとします。