「長生きしなきゃな」私のなかにある希死念慮に変化をもたらしたペットの存在

by Julia Rekamie

鳥を飼い始めてから1週間が経過した。

今思うと、生命を何も感じられない生活が変だったのかもしれない。実家にいた頃はラブラドール4頭をはじめ、うずらにカメ、カブトムシ、カマキリ、ヤゴ、メダカ、金魚と、物心がついた頃から何かしらの生き物に囲まれて育ったし、動物園や水族館も大好きだ。子どもの頃は、日曜日の夜にやっていたテレビ番組『動物奇想天外』を毎週心待ちにしていたし、図書館で動物図鑑を借りては読みふけっているような子どもだった。

つい一カ月前に引越しもしたのだが、それも何か動物が飼いたかったからというのが理由のひとつでもある。今の仕事をしばらくは辞める気もないし、コロナが落ち着いたあともリモートワークは続きそう。お給料も安定してきて、鳥1匹くらいの面倒を見る余裕はある。時間面、金銭面、それから自分の今の健康状態を考えても、そろそろ飼ってもいいのではないか、と思えた。

そんな訳で、今彼(飼育している鳥はオスです)は私のすぐ隣で一生懸命に段ボールをかじっている。すごくかわいい。このあと、フローリングに散らかった紙屑になり果てた段ボールの破片を掃除する必要があるのだが、それも苦ではない。

鳥は環境が変わるとエサを食べなくなるらしいのだが、よく食べ、よく眠り、昼間はひとりで遊んでくれ、それから人見知りもしないとてもいい子である。今はたま~に「おはよ」とかごにょごにょ何かを話す程度だが、もう少し大人になると言葉を話すようになるらしい。5歳児かそれ以上の知能を持つ種類で、内容を理解しながら会話もできるようになるそうだ。今後どんなことを話すようになるのか、楽しみである。