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  • 2015.12.10

はあちゅうさんの「面白いコンテンツ」の判断基準って?/はあちゅう×山田玲司(番外編)

山田玲司さんのAMでの連載をまとめた新刊が発売されました!それを記念して全5回にわたりお届けしてきた山田玲司さんとはあちゅうさんの対談も今回が最終回。AMでも大人気のお二人の過激なトークをお楽しみください!

 山田玲司さんの大人気AM連載の書籍化を記念してお送りする、はあちゅうさんとの対談レポート番外編!
最終回は番外編として「臆病な男」について、お二人それぞれの考えをお話いただきました。

過去の記事はこちら↓
第1回「あなたはドラクエの洞窟に入れますか?ろくでなし40代との恋愛」
第2回「今の自分の人生に100億円分の価値はある?」
第3回「男性は本音を出すのが遅すぎる!仮面ヒーローになりたい彼ら」
第4回「安定したいか、それとも激動の人生を歩みたいか」
第5回「M気質がないと無理!?セフレの関係も楽しめる女性とは」

「面白いコンテンツ」の判断基準とは

はあちゅう 山田玲司 男の本音 男子更衣室 こじらせ男子 アラフォー
山田玲司(右)、はあちゅう(左)

山田:はあちゅうさんは電通出身だけど、やっぱり物事を見る視点は「儲かるか」どうかが多いの?

はあちゅう:私は儲かるかどうか、なんて一切考えないです。面白いかとか、書けるかどうか、ですね。ネタになるかどうかが一番。

山田:基本的に作家目線なんだ。常に面白いものを探してるんだね。

はあちゅう:そうですね。事業家の人たちは最終的にビジネスにしてお金を儲けることを考えると思うんですけれど、私はこれ書けるかなとかいう目線。面白いコンテンツを探しているって感じですね。

山田:その「面白いコンテンツ」の判断基準って?

はあちゅう:なにかエピソードをくっつけて、ワンテーマのコラムとして成立するか、かもしれません。
私が見て「こう」なものは誰かが見ても同じように思うだろうか、共感性があるかどうかを考えてテーマを選んでますね。あるいは、真逆のこと。
深い共感か、強い裏返りかの方が心に残るテーマになると思っています。

山田:じゃあ煽ることもあるの?

はあちゅう:煽るというよりは、「反発があるだろう」ってことは予想できるけど、それでもあえて出すことはあります。
スルーされるようなものを書いてもしょうがないっていう気持ちがあるんですよ。
1回記事を出して、30万人に見られるのと、1日1万PVを30日やるのとでは、ちょっとの労力で30万PVを稼いだ方が、お得だなって(笑)。

山田:じゃあ、読まれない記事については、その価値をどう思う?

はあちゅう:全く読まれないのは「もったいない」と思っちゃいますね。私はリアクションが命なんですよ。
雑誌でライターをしている友達は、完成品の雑誌を見るのが嬉しいらしいんですね。でも、私は、雑誌を見ること自体はそこまでうれしくないんです。Twitterとかで感想がきたり、リアクションがきたりするのが一番うれしい。だから、すぐに反応が返ってくるウェブが、書いてて一番手ごたえがありますね。
雑誌とかテレビとかっていうのは、ダイレクトなリアクションが見ている人数に対してはそこまで返ってこないので、そこを物足りなく感じることがあります。
あと取れ高についてなんですが、この間、情報番組のロケに行ったんですけど、1日撮影して使われるのがたった3分なんですよ。でも、ウェブだったらその間に10記事くらい書けるわけですよね。

山田:というか、生放送でそのまま流せるしね(笑)。

はあちゅう:だから「超もったいないな、テレビ」と思っちゃって。まあ、そこがテレビの良いところでもあるんですけど、私は作るほうにいたいからか、少ないところからいかに多く出すか、っていう思考が昔からあるので、ウェブが体質に合っています。

SNSで感動を共有する理由

山田:もし、流刑にあって、通信のできない無人島に流されたとするじゃない。でも、パソコンはオフラインだけどある。何か書くと思う?

はあちゅう:書くと思います。

山田:どういうモチベーションで書くの?

はあちゅう:帰ったらベストセラーだと思いながら、毎日ダーッと書きますね(笑)。

山田:いつか誰かが読んでくれるという、つながりを求めて。

はあちゅう:はい。希望をもって。
島で取ってきた木の実の調理法を書くだけでも、それが積もって人の生きた証になるんじゃないかなと思ってます。

山田:それが一番なんだね。

はあちゅう:でも本当は「元をとろう」という、ケチ根性からきてるのかも(笑)。
旅行に行っても、この青い空をどうやって表現したらここにいない人にも伝わるだろうとか、そういうことを考えちゃいます。
もちろん、純粋に気持ちいいなとか、のんびりしているなとか感じるんですけれど、その瞬間を楽しむというよりは、その瞬間も楽しんで、その後も楽しんだら二度美味しいと考えてます。だから、その二度目をどうやって楽しもうということが、常に頭にありますね。

山田:なるほどね。発信することによって得られる楽しみがあるから、そっちを優先したいと。

はあちゅう:ラーメンを食べに行くときだったら、食べている瞬間も楽しむし、写真を撮って、後で見返しても楽しむ。さらに共有して楽しむ。だから、写真を撮らないでご飯を食べている人を見ると、「何!?」って思っちゃうし、写真を撮ってSNSにアップしない人に「その写真は、いま何のために撮ったの?」って思っちゃうんですよ。
私の妹がまさにそう。SNSをまったくしないんです。だから、妹と旅行したとき、ずっと写真を撮ってて、「え、それどうするの」って、思わず聞いちゃいました(笑)。そしたら「あとで見返す」と言われ、その手があったかと。本来は写真ってそういうものだったと思ったんですけど。
あと、先日、神楽坂に美味しいパフェ屋さんがあるってテレビでやっていて、妹がよく神楽坂に行くっていうんで、そのことを送ったら、「その店行ったことあるよ」って。「なんでそのこと教えてくれないの?」ってびっくりしました。写真も撮ってないとか言われて。「写真撮らないの!?パフェって食べたら、食べましたってみんなに言わない?」とか思って。私は、SNSじゃなくて、家族にも何食べたかとかどこ行ったかとか何してるとかラインしちゃうんですよ、私。

山田:共有しないなんて信じられませんか?

はあちゅう:信じられないですね。
共有するのは、SNSじゃなく、家族のLINEとかでもいいんです。可愛いパフェ食べたら、その感動を共有して、私は嬉しかったし美味しかったってことを伝えたいんですよ。誰かに。

山田:なるほどね。それは寂しいから?

はあちゅう:はい。寂しいですね。
人の多い場所にも行かないし、基本的に一人行動なんですけれど、どっかでふんわりと、適度な距離感で誰かと繋がっていたいです。

山田:今の時代に向いてるんだねえ。SNSの時代に生まれてよかったね。

はあちゅう:ほんとに良かったです(笑)。

山田:たとえば、すっごく好きな男性ができて、そいつがもうちょっと共有を控えてくれない?って言ってきたらどうするの?

はあちゅう:彼氏のことは書かないです。あ、今はクローズドな「月刊はあちゅう」でだけ書いてますけど…。
でも、発信自体を控えてくれって言われたら、「ちっちゃいこと言うんじゃねぇ!」って別れちゃいますね。私、男の人にはドーンと構えていてほしいという願望があるかもしれないですね。

建前よりも本音で伝える方が気持ちいい!

山田:俺は引きこもり気質で、作品至上主義者だったから、はぁちゅうとは真逆だったんだよ。出来上がった作品を出して、「あとはよろしく!」みたいな感じ。変なことを言われたら嫌だから、ファンレター以外は見なかったし。ネットもやりはじめたのは最近。

はあちゅう:私はすごく乗りこなしている人なのかなと思いました。

山田:大先輩だよ、はあちゅうは。Twitterとかも始めたのは最近だからね。

はあちゅう:作家さんとか漫画家さんって、ネットに載せること自体に嫌がる人もいますよね。だから、AMで連載までしてるなんて、すごくオープンマインドな方だなって思ってました。

山田:いや、なんせ行き当たりばったりで。

はあちゅう:これは誰かに強要されたとかじゃなくて(笑)。

山田:全然違う(笑)。AM編集部から仕事をもらって、1回イベントを出たんだ。そしたら、すごく面白くて「俺ここでやりたい!」って連載が始まったの。

はあちゅう:今までと違う世界ですよね。

山田:そうだね。本音媒体だし、見てる人も本音を求めてる。上っ面なこと言ったら、絶対に相手にされないってわかってたから、怪我してもいいかなと連載では本音をぶちまけてるよ。
でも、みんな優しいから、いまだに怪我はしてないけどね。

はあちゅう:そうですよね。確かに建前で言っている人の方が叩かれるなって感触はあります。AMは気持ちいいほどに本音メディアですよね。

山田:俺はモテたいっていう時代が終わったんだよね。
モテたいっていう気持ちがあると、建前を言ったり、マウントをとって上から言ったり、エバッたりするんだけれど、そういう時期は終わったんで。

はあちゅう:では、どんな気持ちで本音をぶちまけてるんですか。

山田:やっぱり娘に語りかけるような気持ちかな。
自分の娘がバカな男に引っかかったら嫌だし、かといって、言い方が悪いと「お父さんなんて大嫌い」ってなっちゃうでしょ。そうならないように、まず話を聞いて、いいよ、好きなようにしなよ、だけど、これは気をつけろよ、こういうとき、男はこういうことを考えているからな、父さんもそうだったんだぞ、みたいな(笑)。
実は親心が入っているね。
俺に娘はいないけど、いたとしたらこれを読ませたいなという気持ちはあるんだ。

【おわり】

ライタープロフィール

はあちゅう(伊藤春香)
ブロガー、作家、ソーシャル焼き肉マッチングサービス「肉会」代表
山田玲司
マンガ家。インタビューマンガから新書まで幅広く手掛ける。

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