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  • 2016.09.24

「イッた」かどうかは謎のまま。「演技かどうか」は女同士のセックスでも見抜けない!?

大泉りかさんが大学時代に覚えたことのひとつが「同性とのセックス」。そんなとき男友達の彼女に相談されたのが、「セックスでイったことがない」という悩みでした。AM読者の中にも同じ悩みをもっている方がいるかもしれません。女の子のほうが女の子をイカせてあげられやすい、という話もありますが、果たして……?

「仲間」としての同性セックス

大泉りか 人妻は不倫の夢を見るか? イったふり イク演技
by Oscar Nguyen

 SMショーのM女として、縄師とともにステージに立ったり、当時、渋谷にあったフェティッシュバーに通ったりして、せっせと性的な冒険に励んでいた大学時代。アブノーマルなセックスを覚えたり、フェチの世界を覗いたり、変態の方々と触れ合ったりして、わたしのセクシャリティは大きく変化しましたが、その頃、知ったことのひとつに「女性とのセックス」もありました

 といっても、わたしは、バイセクシャルというのは、ちょっと違うかな、と思っています。遊んだり酒を飲んだり一緒に旅行に行くのは、男性とよりも女性とのほうが好きですし、女性ともセックスは出来ます。「親密なじゃれ合いの楽しさ」や「肌触りの快感」、そして「この人とだったら、セックスしてもいいかな、と思うハードルの低さ」は女性のほうが断然に上。もしも、今の夫と別れることになったら、「仲のいい女性と一緒に暮らすのも、楽しそうだなぁ」とぼんやりと考えたりもします。が、仲良くするのもセックスをするのも、“恋愛”というよりも、“仲間”としてであって、 恋愛の対象はずっと男性です。

 というわけで、「女性とのセックスは、気軽に出来る」けれども「恋愛対象ではない」というのが、現在のスタンスです。ってこれ、ヤリチンみたいなメンタリティですよね。自分でもわかっているので、「彼女が欲しい」「彼女を探している」というガチのビアンの女性とは、そういうことにならないように気をつけていました。ってこれもヤリチンメンタリティ……いや、自分から積極的に誘わないけど、アプローチを受ければ股を開くってあたりは、サセコメンタルでしょうか。

 そんなわたしの性事情をよく知っている男友達(肉体関係はなし)と一緒に、大学4年の夏休みに旅行に行った時の話です。「旅行に行った」といっても、その男友達は当時、京都に住んでいたので、観光を兼ねて会いに尋ねたところ、「彼女が金沢に住んでいて、今週末、車で会いにいく予定なんだけど、一緒に乗っていく?」と誘われたのです。就活もうまくいかずに、暇を持て余していたので、即決で行くことを決意したわたしは、男友達とともに金沢へ。そこで、男友達の彼女と合流し、三人で金沢の古都巡りを楽しんだ、その夜のことです。

「女の子」をイカせるのは「女の子」

 男友達の彼女は、黒髪ショートカットの、おとなしい雰囲気の可愛らしい女性でした。突如現れた「彼氏の女友達」の存在にも嫌な顔をすることないどころか、一人暮らしの部屋にまで、泊めてくれるというので、酒やらつまみやらと買い込んで宴会し、三人とも程よく酒でキマっていた夜中の0時過ぎ。突如、男友達が言ったのです。「こいつ、悩みがあるから、相談したいらしいんだけど、聞いてやってくれる?」と。

「うん、いいよ」と頷いたわたしに、男友達の彼女が語ったのは、次のようなことでした。曰く、「男友達を相手に、処女喪失をしたものの、セックスでイったことがない」。22歳でこの間まで処女だったのならば、イったことがなくても、全然おかしくなんて、ありません。そう勇気付けるわたしに向かって、男友達はこう続けたのです。「でもさ、女のコの体は女のコほうがよく知ってると思うし、僕でダメでも、あなたがすれば、彼女、もしかしてイケるかも。イカしてあげてよ!」。男友達の提案に「えっ、いいの?」と彼女の意思を確かめたところ「……うん」と同意するじゃないですか。決定権はわたしに任されたってことですよね、なにこの展開!

 もしも今、そんなことを言われたら、どうするでしょうか。「いやいや、わたし、そんなにテクニシャンじゃないんで!」と丁重にお断り……いや、その本人が、わたしとのエッチに挑戦したい、ということだったら、答えてあげたい気持ちもある。断って、女のコを傷つけるのは気が進みません。男性だったら断れるんですけどね。この辺りは無意識に、わたしは性差別をしていることになるのかもしれない。どちらにしても、とにかく悩ましい誘いです。当時のわたしが、何を考えていたかは、憶えていませんが、根本は今と変わっていない気がします……というわけで、結論から言うと、わたしは男友達の前で、その彼女をイカせることに挑戦することになったのでした。

女友達に攻められる彼女のイク姿を見守る彼氏

 そうして、いざベッドイン。横たわった彼女の身体を愛撫し、パンティを脱がせて局部を手マンとクンニで悪戦苦闘したものの、なかなか彼女には、イク素振りが見えませんでした。というのも、緊張で、身体中、ガチガチに力が入っていましたし、あまりレズッけがあるようにも、彼氏の前で別の人に責められるということに興奮をする変態性があるようなタイプにも見えなかった。そもそも、わたしが、いくら女性とセックスをしたことがあるといっても、こうやってウブいノンケの女のコを一方的に責めるだなんて、初めてのことでもあります。しかも、男友達はその最中、彼女の手を持ち、必死に「がんばれ、がんばれ」なんて応援してくれるものだから、テレビドラマなどにある出産シーンのようでもあって、セックスの淫靡な雰囲気はゼロ。「これ、どうやって落としどころをつければいいだろうか」と悩んでいたところで、彼女の喘ぎ声がちょっと変わってきて、ビクンッと小さく痙攣、そして「イったかも……」と呟いたのです。

 やった!開放された!と安堵したものの、心の中には疑念がありました。それは「これ、イったふりの演技?」ということ。男性ならば精液が出ているか否かで判明がつきますが、女性がイったかどうかは、傍から見てもわからないじゃないですか。なんで、彼女が本当にイったかどうかは藪の中……名前も忘れてしまったけれど、彼女はいま、何をしているのでしょうか。そして、あの時、本当にイったのか、それとも演技だったのか。きっと一生解けない謎でしょう。女同士であっても、他の女の性は、謎に包まれているのです。

Text/大泉りか

次回は<「ヤレる女」と判断されても嬉しくない!「オネエチャン」という言葉に見える下心>です。
「オネエチャン」この言葉にどうしてか違和感を感じてしまうAM読者の方はいませんか?職場の上司が「オネエチャン」と言う言葉を使っているのを想像しただけで背中がゾクゾクしちゃったり…実際、男性はこの言葉をどのような意味で使っているのでしょうか?

ライタープロフィール

大泉りか
キャバ嬢、SMショーのM女、ボディペインティングのモデルなどの経歴を経て、現在は官能小説家、ライトノベル作家。

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