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彼の○○を黒焼きに…ムダ知識は大切!江戸時代の恋のおまじない

春画 春画-ル所蔵

竜宮城からこんにちは。

浦島太郎さんと愉快な海のおともだちからはじまる今回のテーマは、現代をたくましく美しく生きるAM読者さまにこそ大切にしてほしい人生の「あそび」の部分。

ズバリ、人生において大切なムダ知識です。

仕事に関係ない知識なら必要ない? 生き延びるために必死? でもさ、でもさ、「あ、このひと人生楽しんでるな。ものを知ってるな。面白い人だな」と思う人って、無限におススメの映画を教えてくれたり、最近読んだ一押しの小説について即答してくれたり、“自分の知らなかった扉を開けてくれる人”だと思うんです。そういう人には自然といろんなおもしろい人が寄ってきますよね。なぜなら「この人といたら面白い経験ができる」から。

いろんなセミナーに行ったり、日々のルーチンに追われて呼吸が浅くなってませんか? がんばりすぎてないですか? 知らないうちに奥歯を噛みしめてませんか?

数分でいいので、今日この時間はわたしが集めたへんてこな無駄知識を読みましょう。わたしは貴方に教えたくて堪らない、というか聞いて欲しいのです。

「縁がない!素敵な相手が見つかるおまもり」

春画

江戸時代は長かったのでデータとしては曖昧ですが、江戸の町の男女比は2:1と言われています。そのため女性は貴重で、実質は男性を選り好みできる状態だったらしい。

さぞかし女性はもれなく自分好みの男性を選んで楽勝に結婚して幸せな家庭を築けるのかと思いきや、いつの時代でも「周りに運命の相手がいない! どうしよう現象」は起こるものです。もうこうなるとマッチングアプリなんてないんだから、神でも仏でも頼れるものにはなんでも頼ります。

1822-32年頃に出版された渓斎英泉の「閨中紀文/枕文庫」は、実用的な性の知識や恋のまじないなどが掲載された全四編にわたる性のハウツー本でした。
春画を研究していた林美一氏によると、性の教科書形式の艶本(※春画の本のこと)のはじまりは、江戸ではなく上方(京都やその付近一帯のこと)であった。ちなみにツイートするとよく「感動する」と大好評の月岡雪鼎は上方の絵師であり、彼も性のハウツー本を書いていたのだ。

春画

さて、上図の左側の四角の囲みにある奇怪な文字は、オトコに縁がないときに使う呪文である。

おまじないの方法は

この呪文を清紙へ書き、二十一日間他人に見られないように一日に四枚ずつ書き、東西南北の神にひそかに納めて信心成す。
二十一目にしたためた呪文を綿の守りに入れて肌身離さず所持すること。

とある。

すると、まあ! びっくり! 素敵な相手に出会えてハッピー! ということだろう。

一日にこの呪文を清紙へ四枚ずつ書くということは、二十一目には紙は合計八十四枚になる。この八十四枚を綿のお守りに入れて持ち歩くのは、なかなかの念がないとできないだろう。当時、一体何人の女子たちがこのおまじないをひっそり試したのであろうか。
運命のパートナーと出会うのために自分ができる努力と誠意を尽くす当時のオンナたちに愛おしさすら感じる。

小学生の頃、消しゴムにすきな人の名前を書き、誰にも触らせずに消しゴムを使い切ると好きな人と両想いになれるおもじないあったなあ、と甘酸っぱい記憶がよみがえった。

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