「25年前に実は前立腺癌の診断をされてて…」父の告白からの顛末

こんにちは、ワイルドワン広報部のYukaです。
前回は「美容と私」について書かせて頂きましたが、今回は「お父さんと私」について書きたいと思います。

ずっと隠されていた父の病

病院の画像 By StockSnap /

連載が始まって1年4カ月。これまで37回書いてきたのですが、娘・お母さんは登場したのに「お父さん」を題材に書いてないことに最近気が付きました(笑)。

お父さんのエピソードが実はいっぱいありまして。

幼稚園を中退していたり、悪ガキ過ぎて静一(静かが一番と書いてせいいちと読む)という名前に改名させられたり、婚約指輪のローンを頭金だけ払って後払うのを忘れてたり(結局母が払ったそうです)、やくざの幹部と間違われ路上で刺されたり、夏休みに温泉に連れて行ってくれるというから家族大喜びしていたらホテルの予約を取っていなかったり。

ど天然なので、吹っ飛びエピソードがゴロゴロ……そんな父が先日「俺、癌なんだ……25年前から」と母にいきなりカミングアウト。「前立腺癌のステージ1」と診断されたにも関わらず、おちんちんのことだからなんか恐いし、手術なんて嫌だなぁっと思いほっといたそうです。母は、ショック・悲しみ・あきれ・怒り……等々が入り混じったなんとも言えない複雑な気持ちになったそうです。

私はお父さんらしいなと思いました。25年間癌のことは脇に置いといて、好きな物を食べて、大好きなゴルフをいっぱい楽しんで、好きなように生きてきたんだから、それはそれで幸せなんじゃないかとすら思ってしまいました。しかし、さすがに最近は夜も眠れないくらいにおしっこが近くなり、何度もトイレに行きたくなるもんだからぐっすり眠れなくて、それがあんまりに辛いんもんで病院に行く決心がついたんだとか。

父は50歳を境目に痩せはじめ、ひょろりと背が高いのでまるでアンガールズさんみたいな体系。ガリガリになっちゃった姿に親戚や友達から「癌なんじゃない?」なんてからかわれたり、心配されたりしてて、その度に父は笑ってたんですよね(今思うと、どんな心境で笑ってたんだか……)。私も一緒になって父のガリガリ体系をいじる鉄板のネタとして笑ってましたが、それがまさか事実とは思わなかったです。

そんなわけで、やっとこさ病院へ行ったのですが、父の前立腺癌はなんと「異常なし」。前立腺のお隣、「膀胱がん」だったんです。幸い転移しておらず最悪の事態は免れました。

昔読んだ、樹木希林さんの御本の表紙に「死ぬときくらい好きにさせてよ」という言葉が書いてありまして、人は生まれた時から、それぞれ時間の長さは違うけどみんな平等に死ぬというゴールに確実に向かってるんだから、好きにして良いのかもしれないなぁと思いました。

お父さんの生き方、私は好きです。