「セックス」だろうと不誠実ではない

ラブタイム……素敵な響きですよね。ベッドインは愛情確認であり、だからこそ正式な恋人同士で行なわれる特別な行為であると。ですが、特別な意味を持たせすぎると、それだけ悩みも増えます。「ベッドイン=愛のひととき」……という意味合いが強くなりすぎることで、いちいち「そこに愛はあるのかい?」と自問自答するハメになるのです(『ひとつ屋根の下』の江口洋介より)。

たとえば、付き合ってもいないのにベッドインを求められた、そこに愛はあるのだろうか……系の悩み。「ベッドイン=愛のひととき」という大前提が確立されているがゆえの悩みですね。しかし、求めた男性側にとってはベッドインに特別な意味を持たせていない場合もあります。表現としては、ラブタイムではなく、セックスのほう。そういえば男性向けの読み物では、「ラブタイム」って表現を見かけることはほとんどないです。

声を大にして言いたいのは、「特別な意味を持たせていない=不誠実とは限らない」ということ。
某・求人サイトのコマーシャルに登場する「土日休みで残業ナシが良いなぁ」タイプが、仕事に不誠実かといったら、違いますよね。平日の定時内で与えられた仕事は頑張るでしょう。ベッドインに特別な意味を持たせていない男性も、愛撫やクンニや体位チェンジ、それからメシを奢るなど、求めた側のミッションとして頑張ってくれています。そんなふうに考えると、なんとありがたいのでしょう。そういえば、通勤電車内の暇つぶしにAMを読んでくださっている読者サマも、我々にとってはありがたい存在! この感覚と一緒ですよ。

次回は<好きになった男性はゲイだった…。実らない片思いで得た恋愛観>です。
好きになった男性がゲイだった……交際もエッチもできない、絶対に実らない片思いを経験した菊池美佳子さんは、独自の恋愛観をもつことになりました。「ただ好きなだけ」の境地に至るには、他の方法もあるようで……?