「やだね」

 ポケモンGOに忙しいからという理由であっさりフラれてしまった。
特にコンテンツも入ってないモバイルゲームのポケモンGOより、本家の方が絶対楽しいと何度説得しても相手の答えは変わらない。
せっかくの計画が台無しになって頭に来たが仕方がない。
自分の趣味を押し付けたところで、相手に興味がないなら自分が目指している結果にはならない。
誕生日という切り札は既にカップルのお絵かき教室に参加するために使ってしまった。
ポケモンを一緒にやれたらもっと気持ちの悪いカップルになれたのに、非常に残念である。

 友達のカップルはもっと深刻な変化を望んでいる。
超リベラルな友達が恋に落ちたのは保守気味な政治観を持つ人である。
交際10年目でも、その友達は試行錯誤しながら恋人の政治観を変えようと必死である。

 努力が実って相手の考え方が変わるかもしれないし、何をしても変化しないかもしれない。
しかし、そんな二人は仲良しそうだ。

 彼らに比べると、ソファーの上でポケモンで遊んでいる私たちは平和なのかもしれない。
もちろん、3DSでポケモンをやっている自分の隣で、彼氏はポケモンGOをやっている。ゴーストは未だにゴーストのままである。

Text/キャシー

次回は<過去を取り戻したところで、もう同じものではない>です。
LGBTのためのコミュニティサイト「2CHOPO」の記事をご紹介!トロントに暮らすゲイのキャシーさんのセックスや恋愛に関するコラムです!今回は「倦怠期に感じること」について。付き合いたてのカップルや長い付き合いの2人に訪れる倦怠期。果たして、倦怠期という言葉は正しいのか?ただ単に「過去の自分」に浸っているだけではないですか?