運命の人かどうかを気にする前に

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  「どうしたら今付き合ってる人が運命の人だってわかるの?」
 友達からいきなりこんなメールが届いた。
「ラブコメの見過ぎ?」とそっけない返事をする前に、少しその答えについて考えてみることにした。

 今の彼氏とはもうすぐ交際して4年になる。
今でもラブラブだし、なんでもカジュアルに話し合える仲だ。
共通点もたくさんあれば相違点だって多い。
セックスしたい日もあれば、したくない日もある。
お互いの顔を見たくない日だってある。
そんなでこぼこ道に当たることもあるけれど、なんだかんだ安定している。
しかし、明日何かあって突然破局することだってあるかもしれない。
この関係で唯一確かなことは、それが完璧からは程遠いということだ。
今の彼氏を運命の人と呼べるのかと聞かれれば、返す言葉はこれしかない。

「運命の人って何?」

 この世でただ一人、恋に落ちると生まれる前から運命付けられた人じゃないの?
そんな答えで簡単に片付けられるほど、この問題はシンプルじゃない。
深く考えずに使われている言葉ほど、意味があやふやなことが多い。
ソウルメイトだったり、赤い糸の人だったりと、そのバリエーションも豊かだ。
運命の人と一口に言っても、その定義はきっと多種多様だ。
「運命の人 見分け方」とググれば、胡散臭い記事がずらーっと出てくる。
もしかしたら、誰も確実な答えは持っていないのかもしれない。

 そもそも、運命の人がただ一人だって誰が決めたのか?
まるで人間みんな誰かと恋に落ちて、生涯共に幸せに暮らすみたいだ。
そんなのはおとぎ話の中にしか存在しない。
離婚率は相変わらず高騰し続けているし、独身として生きる人も増えている。
一生のうちに誰も愛さない人がいれば、何人もの人と恋に落ちる人もいる。
ライフスタイルが多様化した今、運命の人というコンセプトはいい加減に時代遅れだ。