息子ラブなママだと、息子に自発性の心が育たない

 さて、話を息子ラブなママに戻そう。

 どうして息子ラブだと、息子の腰が丸まっちゃうのか。
「腰が立つ」動作には、実は「自発性」という心の働きが関わっているの。
つまり、自分から考えて行動すると、腰は自然と立ってくるの。

 ところが、息子ラブなママは、子どもに自発性を持たせない。
あふれる愛情で、息子に危ないことやイヤなことが起こらないように、いつも息子の前を歩いて、息子が何も考えないでも、安全に人生を歩けるように「こっちよ!」と道案内をしちゃうんだ。

 当然そこには、息子が自発性を働かせる隙はまったくないよね。
そのうち息子のほうも、自分で考えないでいいラクチンさから、自分で考えることをやめてしまう。

 そうするとママは「私がやってあげないと、何にもできないんだから!」とぶーぶー文句言いながら、朝起きるのも、持ち物をそろえるのも、今日着るものも、みんなやってあげてしまって、息子が自発性を発動する機会がどんどんなくなってしまう。
さらに「私がいないと何にもできない子」とレッテルを毎日貼ることで、息子のほうも「自分は一人では何もできない人間」と自己暗示をかけてしまうんだ。

 さらに、ママの言う通りにやってきたことで、なにか不都合が起こると、「ママがこうすればいいって言ったのに、こんなことになった!」と責任をママになすりつけるようになる。
そりゃ確かにそうだよね。だって自分で決めたんじゃないんだもん。

 こうやって責任転嫁のお気楽さに味を占めると、大きくなっても、先生のせい、学校のせい、会社のせい、社会のせい、なんでも周りのせいにして、ますます「自分の責任で行動する」生き方から遠く離れてしまうんだよ。

 今回の記事を読んで、慌てて彼の腰が立つかどうか試して、立たない…!とガッカリしたみんな、サヨナラするのはちょっと待って!デートでもメニューすら決められない彼で、「このままずっと自発性がないかも」って危機感を感じたかもしれないけど、ちゃんと解決方法はあるの!

 続きはまた来週☆
来週まで、モンモンしながらマッテテ~!!

【つづく】

Text/奥谷まゆみ