自分がエロいことをするより、エロカルチャーに興味があるんです

服部: でも最近、そろそろ処女を捨てなきゃって思うようになってきたんですよね。もうアラサー前だし……。

――え、まだ24歳ですよね?

服部: だから「アラサー前」です。プレアラサーっていうか。ほら、25歳になったら四捨五入でアラサーでしょ?

――いやいや、そんなこと言ったらもう20代のほとんどアラサーになっちゃいますよ。24歳のうちから30歳に怯えるなんて早過ぎる!

服部: そうなんですけど、年齢のこと考えると、しみじみ「人生損してるな」って思っちゃうんですよ。みんながやってる楽しいことを私はやってないんだなって。でも今の感じだとしばらくこの状態が続きそうで。少し前までは好きな人との初セックスを想像してたんだけど、今はもうそれは難しいような気がしてきてるんですよね。まったく知らない人は怖いから、ある程度面識のある人と何かの拍子にするのが現実的かなと。

――うーん。まだそこまで悟ることもないかなって気がしますけど。ちなみにどんな人がタイプ?

服部: 身近な男性に恋したことがないのでわからないんですけど、強いて言えば本を読んでそうな人かな。草食系っぽいちょっとおしゃれな人見ると「くやしいけどカッコイイ」って思っちゃう。すごくわかりやすい、サブカル女子的な好みですね。タレントで言うと加瀬亮とか好き。

――あの、さっきから思ってたんですけど、服部さんてAVメーカーで働いてるのにエロのパッションが感じられないんですよね(笑)。じゃあ、ムラムラするのってどんなとき?

服部: お尻の大きい女の子を見たときですかね。あと、フェチの世界にも興味あります。女の子が縛られたりとか、ウェット&メッシーとか。

――言ってることはエロいのに、さらに性的な感じがしない!(笑) でもオナニーはするんだよね。ちなみにどれくらいの頻度でしてるの?

服部: 決まってないです。土日は暇だからなんとなくしちゃうとか、そんな感じ。

――オカズは?

遠藤遊佐 オナニー 1人エッチ オーガズム 潮吹き 普通の女の子のエッチ事情 新ヰタ・セクスアリス 平野勝之監督のドキュメンタリー『監督失格』。AV女優・林由美香の仕事仲間で恋人でもあった平野勝之が、彼女が急死したことで絶望の淵に立たされ、そこから再生するまでを描く。

服部: DMMのサンプル動画が好きなのでよく見ます。でも、好きなジャンルとかは特になくて、いろんなエロを知りたいっていう気持ちで観てますね。私、オナニーしてもそんなに満足感があるわけじゃないんですよ。それよりもいい作品を見つけることのほうが快感というか。大学生のときに平野勝之監督の『監督失格』っていう映画を観て衝撃を受けたんですけど、実はそれも今の会社に入るきっかけの一つなんです。

――あ、わかった!服部さんて、エロが好きというよりサブカルチャーやエロカルチャーが好きな人なんでしょ。

服部: そうですそうです。自分がエロい経験をしたいっていうんじゃなく、エロ文化のファンなんです。自分がムラムラするよりも「これ、面白そう」っていう気持ちのほうが強いのかも。

――なるほど。AVメーカーの女性にも、いろんな人がいるんだなあ。女の子同士でAV観てキャーキャー言える日が来るよう、これからも頑張ってくださいね。あと、処女喪失も!

 次回は、「こんな女性がどうしてエロ業界に!?」服部さん取材後の遠藤さんの考察をお届けします。

Text/遠藤遊佐