コタツでセックスできるのか?低収入だった2人が捻り出した方法/中川淳一郎

コタツの画像

20代中盤の頃、築50年、6畳の風呂なしアパートに住んでいた僕は収入が極めて少ない時期にあった。当時もエロはすることはあったものの、相手の家へ行ったり、外食を諦めてカップラーメン等安いものを食べることでラブホテル代を捻出するような状態だった。

そんな中、午前2時、僕の部屋のドアを誰かがバンバンと叩いている。「誰ですか?」と寝ぼけながら聞いたら「由美だよ~ん」と言う。大学時代の同級生だった。

「どうしたの?」
「うーん、終電逃しちゃった。ニノミヤの家が近かったんで来ちゃった」

当時の由美は僕に負けず劣らず低収入で2人合わせても多分15万円ぐらいだったと思う。学生時代に勢いでエロをしてしまったことがあるが、由美の考えは「減るもんじゃないし、別に不快でない人とはヤッても構わない」というものだった。だからこんな時間に来るということはそうなるだろう、という予想はあった。

由美はうがいをし、便所へ行き、戻ってきた。

「あれ? どこで寝てるの?」

そうなのだ。僕の家には布団がなかった。コタツで寝ていたのである。秋と春は電気をつけず、冬は電気をつけて暖めながら寝ていたのだ。この日は猛烈に寒く、コタツのツマミは「強」に振り切っていた。最初は互いの足が互いの顔の近くに来るよう寝ていたのだが、由美は寒がった。「ねぇねぇ、一緒に寝よう。そっち行く」と言い、僕の方に来て抱きついた。

「それにしても寒いね」と由美は言うと僕のアソコをまさぐってきて生で触り「あー、あったかい!」と言った。こうなったらもう元気棒は脈打ち、セックスするしかなくなるではないか。狭い中、二人して服を脱ぎ始め、横向きに抱き合った。縦で抱くほどのスペースがないのだ。