浪速のゆり子

大人のMake Book

先日、同い年の独身JJ(熟女)からこんな話を聞いた。
彼女はとある大企業の課長なのだが、他部署のメンバーとの飲み会で、20代の男子社員から「○○さんだったら全然抱けますよ!」と言われたらしい。

「平成生まれでもこんなこと言うのか?とびっくりしたわ。同時に『この子、まさか客先でもこんなセクハラ発言してないよね?』と心配になったけど、直属の部下でもないし、注意したら周りに『ババアが怒ってる』と思われそうだし、空気を読んで言えなかった」とのこと。

42歳の男性課長が20代の女子社員に「○○さんだったら抱けるよ!」と発言したら、どこに出しても恥ずかしくないセクハラだ。
この場合は相手が嫌がると簡単に予想できるが、その若手社員は「20代の男に抱けると言われたら40代の女は喜ぶ」と考えたのだろう。

きっと本人は「20代の僕が抱けるぐらい素敵だ」と褒めているつもりなのだ。彼女は「浪速の石田ゆり子」と呼ばれる美JJなので、本気の褒め言葉だったのだろう。
だったら「○○さんって素敵ですね」と普通に言えばいい。女性を褒めることが問題なんじゃなく、「抱ける」と性的ニュアンスを混ぜるから問題になるのだ。

浪速のゆり子は「抱かれたくない」と真顔で返したそうだが、「もう~おばさんをからかわないで!」「でもお世辞でもありがとう!」と笑顔で返す人もいるだろう。だが、それをすると「やっぱり喜んでる」と相手に誤解させてしまう。

そもそも「抱ける」って何様だ?なんでてめえが選ぶ立場なんだ?という話だ。本人は「チョイ悪な発言する俺ってイケてる」と誤解しているのだろうが、このままだと老害コースまっしぐらである。
「オッサンのふり見て我がふり直せ」と背広の裏地とかに刺繍してほしい。

「元彼はアナル責めを喜んだから、全ての男は喜ぶはず」と決めつけるのは間違っている。アナルに喩える必要は全然ないが、そういうことだ。
人の受け取り方は様々で、喜ぶ人もいれば、嫌がる人もいる。九九でいうと一の段だが、その基本を忘れないことが、ハラスメントをしないための鉄則だろう。