44歳の彼氏が「マシなメシ」と連れてきたのはロイヤルホストだった

先日44歳の誕生日を迎えたときに思ったのは、「あの頃のアイツと同じ年になったのか」ということでした。

以前も書きましたが、わたしは24歳の頃に20歳年上の男性とお付き合いをしていたのです。「44(ヨンヨン)」という、まるでかつて流行したゲーム機のようなあだ名をわたしの女友達につけられた彼は当時44歳。ああ、追いついてしまった。でも、追いついた気がしないのは、かつて24歳のわたしから見た彼は、「めちゃくちゃオジサン」に見えたからです。

24歳で付き合っていた44(ヨンヨン)の彼

当時、CMの映像制作会社を立ち上げて取締役の座についていたバツイチ子なし独身の彼は、週末に焼肉が食べたいといったら「承知!」と気軽に連れていってくれ、飛行機に乗るとなれば必ず日系のエアラインをチョイス。カジュアルであっても襟のついた服を着ていたし、車はドイツ車でした。そういや、「夏だから海に行きたい」といったら小型セスナ機をチャーターし、自らの運転で伊豆大島に連れていってくれたこともありました。アイアンマンか!って、こうして書き出すとバブルな人物像が頭に浮かぶと思いますが、そこそこバブルを引きずっている雰囲気はもちろんあった。というかありまくっていた。

若い女性と恋愛したい中年男性はよく「若い男にはない、オジサンの魅力は経済力包容力」なんて自負しがちですが、彼は“経済力”を十分に備えていたし、例えばわたしが男友達と飲みに行ってその晩うちに泊めたり、一緒に飲んだ後に酔っぱらって路上で脱ぎ散らかしたり、フィリピンの海に服のままダイブしたりしても、「相変わらずだなぁ」と苦笑するだけで、わたしを自分の意に適うよう、正すよう、行動をわきまえさせたりしないという意味では、“包容力”もあったのかもしれないと思います。