理不尽なことをした知人への復讐
あと、「キレる技術」というものも重要です。これはいつもキレているような人がやってもあまり効果がなく、普段は温和な人や気弱に見える人がやるとより効果が出てくる。私は以前、ウェブメディアを立ち上げたいと言い、色々と教えを請いてきた人物(年上の男性)がいたので、立ち上げ方や運営のやり方、ポータルサイトへの配信方法などを懇切丁寧に教えました。そして、ネット上の反応を見たいため、「先輩」たる我々のサイトに記事を配信し、彼らのサイトにリンクでPVを戻すという取り組みを開始しました。
メディアが本格的に立ち上がったら、私の知り合いのライターにも仕事を発注することを約束してもらいました。また、本当はコンサル料をもらってもよかったのですが、元々彼に対しては良い感情を持っていたためタダでやりました。
しかし、サイトが本格的に立ち上がったら一切の連絡もないし、あまつさえ「これまで配信していたけどウチの中だけで記事が読めるようにしたので配信はやめるからね(意訳)」と言ってきます。私も自分のサイトの運営担当(小学館社員)にけっこうな時間を使ってもらっていただけに、彼らに対してもこのまま終わってしまうのは申し訳なさすぎる。
そこである晩「てめぇなんだボケ、この野郎!」と電話するなり言い、あとは彼がいかに理不尽なことをしたかを糾弾し、最後は「本当に申し訳ありませんでした。直接お詫びにうかがわせていただけませんでしょうか」と言われます。しかし、彼とは縁を切る&悪評を巻き散らかすことは決めていたので、「お前なんかもう会いたくないわ、そんなもんいらん」と電話を切り、以後彼との縁は切りました。
その後は当然のごとく彼のことを知っている人や彼と同じ会社に勤務する人には彼の非常識な行為を伝えるようにしていきます。
そしてもっともスッキリするのは、彼が責任者の任を解かれたことやサイト自体がたいして話題にもなっていないことを知ったときのことです。そのときは「復讐を果たせた」と思えました。
とにかく、復讐をしたいほど腹が立っているのであれば、容赦なく周囲の人にその怒りや相手の理不尽さ、人でなしさを伝えましょう。それにより慰めてもらえるでしょうし、その人の評価を落とすことができ、スッキリします。ただし、自宅の庭にネズミの死骸を投げ込んだり、「〇〇社の××は不倫をしている」などと事実無根の書き込みをネットに書いたり、カミソリ入りの手紙を送りつけるなどの犯罪行為は決してしてはなりません。お題にある通り「合法的である」ことをしっかりと心がけましょう。
Text/中川淳一郎
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