2015 LES CINEMAS DE LA ZONE. RECTANGLE PRODUCTIONS. WILD BUNCH. RT FEATURES. SCOPE PICTURES.
強烈な映像体験を味わう。全身を激しく打ち付けられ、頭を殴られるような。鬼才が映し出す“挑発”に顔面パンチを食らう。スクリーンから飛び出してくるものから誰も避けられない。
「3D映画」といえば、普通は爆発、飛行機、宇宙などと迫力のある映像が楽しめる。作品性から少し距離を置き、アトラクションに近い。だが本作は、その娯楽性と逆行するかのように全く別の方法で3Dを用いる。
それはセックス。肉体の絡み合い。精子と性器。そして、恋愛におけるトラウマ。
今まで数多くの映画作家が避けてきたものを、ギャスパー・ノエは真っ向から描き出すのだ。
鬼才・ギャスパー・ノエが映す恋愛のトラウマとは
2015 LES CINEMAS DE LA ZONE. RECTANGLE PRODUCTIONS. WILD BUNCH. RT FEATURES. SCOPE PICTURES.
『アレックス』『エンター・ザ・ボイド』など、作品が発表されるたびに各国の映画祭で物議を醸す。“世界を挑発し続ける映画監督”と呼ばれるフランスの鬼才ギャスパー・ノエ。
本作もご多分に漏れず映画史上類を見ない“3Dセックスシーン”を描き、カンヌ国際映画祭で話題を独占した。
無名のキャストばかりを起用し、まるで登場人物全員は実在する人物であるかのように生々しい。性描写の連続にクラクラする。
プライベートフィルムのように見る者と被写体との距離が近く、そのリアリティさながら“飛び出してくるモノ”が強烈な映像体験を生み出す。
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