世界150カ国で言われた「ひとり旅ってさみしくない?」に私が出した答え

 ひとり旅をはじめて10年。今まで訪れた150カ国以上をブログに綴り、旅ライター・旅写真家として活躍している、黒水綾乃さん。現在は旦那さんとふたり、台湾で暮らしながら、一年の半分はひとりで旅をしているそう。
彼女をかき立てる「ひとり旅」の魅力はなにか? そして、どこに行っても聞かれる「ひとり旅ってさみしくないの?」から、さみしさの正体について伺いました。

旅は「誰かと行く」のが目的ではない

黒水綾乃さんが撮影した一人旅の写真 写真手前:黒水綾乃さん

――黒水さんは、今まで150カ国以上をひとりで旅をされてるんですよね?
そもそ、きっかけは何かあったのですか?

 私の場合“きっかけ”は特になくて、ごく自然な流れでした。元々海外志向も強かったので、15歳で英会話を習い、はじめての海外をアメリカの短期ホームステイで。外国語短大に進学してからは、イギリスで短期留学もしました。
お金を貯めて、23歳まではツアーにひとりで参加していましたが、勇気がなくてその程度だったんです。でも、イタリアに渡って少しずつヨーロッパ各地を赴くようになってから、28歳でバックパッカーを、結婚後の32歳で世界一周の夢を実現しました。

――元々、海外への憧れが強かったんですね。ご友人や旦那さまと旅行することはないんですか?

 20代は友達と行くこともありましたが、旅を追求していくうちに、ひとり旅の方が都合いいことに気づいちゃったんですよね。ひとり旅なら観光だけでなく、ダイビングや登山などのアクティビティーや、現地の言語、料理を習ったりと様々な経験ができるでしょ?
誰かと行くのが目的ではなくて、ここに行きたい、ここを見たい、ここの文化を知りたい! というモチベーションが私を旅へと駆り立てると思うんです。それは40歳を目前にした今も、海外に行きたい、世界を見渡したいという10代の頃の好奇心となんら変わっていないと思います。