結婚直後なのに「余命わずか」と宣告されて…ある夫婦の闘病生活を綴ったブログが映画化『夫婦フーフー日記』

結婚直後にヨメ・ユーコに悪性腫瘍が見つかり、ダンナ・コウタがその闘病生活をブログに綴る。間も無くユーコは他界し、ブログの書籍化が決まる。そんなときに、なぜか死んだはずの彼女が目の前に現れて——佐々木蔵之介×永作博美で実在のブログの映画化

 知り合って長年の月日が経ってようやく結婚したのに、“余命わずか”だなんて……。

 一時期、映画界に空前の「余命ブーム」があったこと覚えていますか?それは病死から交通事故死までバラエティに富んでいて。「死のカウントダウンが無ければ恋も愛も描けない」という暗黙のルールに違和感を覚えていました。

 でも、この本作はいわゆる“泣ける”難病モノとは一線を画しています。「お前、本当にこれを映画化するのか?」「彼女の死を売り物にしていいのか?」という葛藤が劇中にも描かれ、彼が切実に込めた“遺す”意志に斜に構えて観る者ですら涙を落としてしまう。

たけうちんぐ 映画 死ぬまでには観ておきたい映画のこと 佐々木蔵之介、永作博美、佐藤仁美、高橋周平、並樹史朗 ショウゲート 夫婦フーフー日記
(c)2015 川崎フーフ・小学館/「夫婦フーフー日記」製作委員会

 NHKでドキュメンタリードラマにもなった、夫婦の闘病ブログを基にした書籍『がんフーフー日記』を『婚前特急』『わたしのハワイの歩き方』の前田弘二監督が映画化。

 生真面目で嘘が付けず、慎重に物事を考える、A型気質の夫・コウタを佐々木蔵之介、天真爛漫で遠慮がなく、何でも率直に物を言う、B型気質の妻・ユーコを永作博美が演じる。知り合ってから17年を経て結婚したことに説得力を感じさせるキャスティングです。

 ほかにも佐藤仁美、杉本哲太、宇野祥平といった個性豊かな面々が脇を固め、一組の夫婦の「別れ」、いや、それよりもうちょっと先が描かれています。

自分の心による幻影?それとも幽霊?

【簡単なあらすじ】
長い友人付き合いを経て、出会いから17年目で結婚したダンナことコウタ(佐々木蔵之介)とヨメことユーコ(永作博美)。入籍して間もなく妊娠して大喜びするのも束の間、ユーコの直腸に悪性腫瘍が見つかる。

 ユーコの闘病生活をブログに綴っていくコウタ。二人の間に子ども・ぺ〜が産まれるが、ユーコの容態が悪化し、息を引き取ってしまう。
やがてブログの書籍化の話が舞い込み、現実逃避するように原稿を進めていくコウタの目の前になぜかユーコが姿を現わす。

これは自分の心による幻影か?それとも、幽霊か?戸惑うコウタは葛藤をしながら、死んだはずのユーコとともに文章を推敲していくーー。