正解のない選択

ここまで書いて、我ながらすごいワガママだな……と思う。でも、わたしほどワガママでなかったとしても、選択肢のありすぎるゆえのとまどいは、少なくない女性が現在感じているものではないだろうか。

選択肢は死ぬほどあるのに、「選択をしない」という選択肢はない。そして、選んだ末に「正解」もない。

わたしは現在結婚の予定はないものの、してもしなくてもそれなりに楽しく、それなりに後悔しながら生きていく気がしている。少しでも後悔を減らすためには、「自分がどう生きたいか」を考えていくしかないのだろう。その答えが本当に「働きたくないが、みんなから羨ましがられる生活がしたい」なら、専業主婦をさせてくれる相手を探すことだって、きっと悪いことではない。

結婚は選択肢のひとつだが、目的ではなく手段だと思う。わたしはとりあえず楽しく生きたいので、楽しく生きるための手段として、結婚が良いのか悪いのか、未だに結論が出せずにいる。

Text/白井瑶
初出:2017.11.23

次回は<若い女子たちまでもが「私はババア」宣言する息苦しい世界>です。
女性が生きる上で「25過ぎたらババア」という言葉が嫌でも耳に入ってきます。この呪いのような言葉は、保守的なおじさんが言うだけでなく、女性が自ら「ババア」とへりくだる時に使われることがあります。まだまだ若いはずの私たちが、自ら「ババア」という予防線を張ってしまうのは何故でしょうか。