3つの条件で最高の男性をつかまえたお母様

お話を伺うと、エリちゃんのお母様は今のアラフィフに珍しい四大卒。堪能な語学力を駆使し、大企業の秘書として活躍していたようです。もちろんお母様は引く手あまた。その中でも3つのルールを守って、結婚相手を選んだのだとか。その恋愛ルールとは……!?

・お姑さんと私が揉めたら、私の側に立ってくれる
・「ごめんなさい」を言い合える
・育児と家事の「管理職」として尊重してくれる

うーん、重みのある三か条。現在でもこの3つを守れるパートナーがどれほどいるでしょうか。年収、地位のある男性から言い寄られることが当たり前だったお母様にとって、決め手はその先にある「私を幸せにできる人」という条件でした。

母からの教え「恥にならぬ恋愛をしなさいね」

この条件もあってか、お父様はとても優しくて、今でもお母様にベタ惚れなのだそう。出張の度にお土産を買ってプレゼント、喧嘩しそうになったら自分からごめんなさいを言う……お父様はプリンセスとしていつまでもお母様を大事にされているとか。それを誇りに思うお母様は「恥にならぬ恋愛をしなさいね」とサエちゃんに言い聞かせたそうです。

「実はね、高校生のころに、イケメンだけど遊んでる、っていうの? そういう男の子と付き合ったことがあって。結局浮気されちゃって別れたんだけど」
と、サエちゃんは“失敗談”を語ります。
「私はもう彼が○○高校っていうのと、イケメンだってことで盛り上がっちゃってたのね。そのとき母が、「この一族の人間として恥ずかしい」と私に言ったの。そのときは彼のことを侮辱されたのが本当に許せなくて、もうお母さんなんて嫌い!って思っていたんだけど、今思えばバカだったなぁって……。私を大事にしてくれる人の選び方も教わってたんだ、って今ならわかるよ」

サエちゃんは遊んでいる彼と別れてからほどなくして海外大学を受験し、一度「恋愛のみそぎ」を実施。帰国してからは一転、心も経歴も完璧な彼との恋愛遍歴を重ねています。

「そろそろ結婚したいなとも思うのよね。でも、あの三か条に見合う男の子って、なかなかいなくて。あーあ、大変なルール背負っちゃったなー」

と、笑いながらもサエちゃんは、男性を見る目を親から受け継げた自分を誇りに思っている様子が伝わってきました。
愛の伝え方は家庭によってそれぞれ。サエちゃんの家庭では一生自分を大事にしてくれるような男性の選び方を、彼女の守り刀として与えたのかもしれません。

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Text/トイアンナ