職業、女装

そうして私は脱毛を決心し、昨年の20周年から体毛の処理を始めました。

このことを通じて、私は美しさは誰のためのものなのだろうか?と考えました。
自分のため、表現のため、お客様のため、家族のため、恋人のため、
人が装い、美しさを目指すことには色々な理由があります。

その時、自分がどれを大切にするかということは、それぞれ決めていけば良い。
今、あらためて考えると、私にとって大切なことは表現のため、家族のためであることが
わかったし、恋愛や性愛は結構どうでも良いということに気が付きました。
(ちなみにゲイとしての幸せを選ぶなら、毛があった方がモテていたと思います)

私は「職業、女装」とここに宣言をします。
売れなかったら、毛のないただのおじさんとして一生を終えることになります。
でも、後で振り返った時に、あの時本気で取り組んだと思える、
一つの決意をしたかったのです。

私の選択をこれからも生温かく見守ってください。

Text/肉乃小路ニクヨ

次回は <好きなことして生きていく道に進むには一番いいタイミングがある>です。
兼業や副業で本当にやりたいことをやる。お給料をもらってやる仕事は社会とのつながりやスキルのため。そんな割り切り方で二足のわらじを履く選択をする人が少なくない中、それでも一本の道で好きなことや、夢をつきつめるやり方もある。会社員であることをやめたニクヨさんは、今後どんなふうに未来を見つめるのでしょうか。