夫が予防接種する気になった理由は?

そんなやりとりをした数日後のこと、夫が突然「インフルエンザの予防接種って、どこの病院でもできるの?」と尋ねてきたのです。気が変わらないうちにと、近所の病院の情報を教えつつ、疑問を抱いたのは、なぜに突然、インフルエンザの予防接種を受ける気になったのかということです。

「いったいどうして、その気になった?」と尋ねてみたところ、返ってきたのは、共通の友人の某美人AV女性監督の名前をあげて、「今日ツイッターで『インフルエンザの予防接種行くぞ』って呟いてたから、そうか、行ったほうがいいのかって思って」という発言。

わたしの科学的知識に基づいた説得よりも、「看病しない」という脅しの言葉よりも、某美人AV女性監督のなんてことないツイートが効くなんて。がっくりとした無力感に支配されるとともに、それでも予防接種する気になってくれるならありがてーという複雑な思いに捕らわれたこのことを、わたしの中では「家庭内宇崎ちゃん事件」と呼ぶことに決めました。

この「家庭内宇崎ちゃん事件」を通してわたしが学んだことは、興味ないことをいくら啓蒙しても無駄であること、しかし、興味のある対象が発信することならば我が事としてキャッチすること。とりあえず。夫のスケベ心のお陰で、家庭内がインフルエンザの危機から遠ざけられたのは、ありがたいことです。

Text/大泉りか