正気で結婚できるか―適量を見極めてスピる話/カワウソの結婚

仰向けに寝転がってラジオを聴く女性の画像 Rirriz

カワウソです!  前回の記事【恋人と上手にケンカしよう―怒る練習をした話】はメタルラックをdisり、最終的にのろけるという暴挙を働きましたが、今回は婚姻届の提出前後の話です。この時期に感じる不安や憂鬱をマリッジブルーと呼ぶらしいですが、マリッジブルーってこれで合ってるんだろうか……。

めちゃくちゃ正気になる

いきなり結婚を決めたとはいえ、時間をかけて準備を進めた我々。親しい友達への紹介、それぞれの両親への挨拶、引っ越し準備と同棲開始、両親同士の顔合わせ、好奇心で結納をやってみて……と、段取りは滞りなく進み、あっという間に婚姻届の提出日がやってきました。

婚姻の手続きは思いのほか面倒で、時間がかかりました。婚姻届を受け取り、本籍地から戸籍謄本を取り寄せて、証人に署名をもらって、新しい本籍地を決めて、間違わずに書類を書いて、区役所に行って、提出……。面倒くさい! でもそのおかげで、複数回正気に戻るタイミングがあるのです。戸籍謄本取り寄せの請求用紙を書き、小為替を買い、返信用封筒を準備して……ハッ!? 結婚するのか?! 友人夫妻に婚姻届の証人を依頼して、予定を合わせ、手土産を買い、移動して……ハッ!? 本当に結婚するのか?!

何回もポイントを通過するので、まるっきり正気の沙汰で書類を提出することになる。知り合って○日で結婚! 的な話に聞き覚えはあるものの、婚姻届を出すのであれば、それまで熱に浮かされ続けるのは至難の業に思えました。恋人 a.k.a. 夫と共にめでたく婚姻届を提出したカワウソは、正気ポイントを通過しすぎて正常な正気の閾値を超え、ビビれるだけビビり散らかしていました。