夫が「ババア」を嫌がるのはなぜ?

だって、わたしは夫が「オジサン」を自称してもまったく気にならない。いくら考えてもわからないので、「女の人が自分をババアとか、オバサンって自称するのって嫌なもの?」と尋ねてみたところ、夫どころかその場にいた夫の友人(50代、男性)も口を揃えて「嫌だよ」というのです。どうして嫌なのか、というと「傷つく」という答えが……ええっ、何がどうして?

というわけで、詳しく聴取してみたところ、「女の人には綺麗でいてほしいし、せっかく綺麗な女の人なのに、ババアなんて言ってほしくない」というような返答が返ってきました。しかし、綺麗だとか綺麗じゃないとか、そういうふうに男性にジャッジメントされる場所から降りたという表明において、「ババア」を標榜するわけで、「そこから降りてほしくない」というのは男性側の勝手な期待です。

けれども、男性と結婚をして一緒に住むという選択を取った以上は、「わたしはもう、女から降りるので、女らしさを期待しないでくれ」というのも、ちょっと違う気がする。だって、向こうが「女」としてわたしを選んだ部分もあるはずだし、わたしも夫のことを「人間」としてだけではなく「男」として選んだ部分もある。

せっかく解放された気持ちに水を差されるのは不本意な部分もあるけれど、それでも夫の前で「ババア」を自称しないでおこうと思うのって、なんだかんだめっちゃ可愛い乙女心だって思いませんか?(笑)

Text/大泉りか

前後の連載記事