台風の当日、夫が驚きの提案を…
さて、では我が家はどうであったか。雨はだいぶ強く降っているけれども、風はまださほど強くない夕方過ぎのことでした。「ちょっとさー、川がどうなってるか、見たくない?」と夫が言い出した。
我が家から5分ほど歩いたところには神田川があるのですが、これだけ河川には近づくなと言われているのに、行くのか夫よ……。しかし長年の付き合いで、止めても無駄なことはわかっています。「好きにしたら?」と返すと「君はどうする?(息子は連れていけないから)交互に見に行くとかでもいいよ!」と。
「いや、テレビでこれだけ河川には近づくなって言ってるから、わたしは辞めとくわ」と固辞すると、夫は「この雨ならまだまだ平気でしょ」と笑いながら、土砂降りの中へと向かっていったのでした。
……というようなことを笑い話にできるのは、そのママ友LINEグループに「夫が川を見に行った!(笑)」と投稿できるからで、もしもそういったツールが存在せずに、台風の最中、「停電とか断水とか、大袈裟だなー。心配しすぎ、しすぎ~!」と、どこまでも楽観的な夫としかコミュニケーションが取れないでいたら、相当にイライラとストレスが溜まったことは間違いありません。
これから先も、スーパー台風は度々上陸しそうですし、ツイッターでもFBでももちろんLINEでもいいから、自分と同じレベルで危機感を抱いている人たちとコミュニケーションが取れる場所を備えておくことが、夫婦喧嘩をせずに台風を乗り越える手段ではないかと思う次第です。
Text/大泉りか
- 1
- 2