今回の相談者さんは、モラハラ夫と離婚したシングルマザーのSさん(40歳医師)。すらりと長身の綺麗なお姉さんです。
そんな彼女がだめんず沼でさんざん傷ついた末、モラハラの見本市のような夫と結婚したのはなぜか?どうすれば健全なパートナーシップを築けるのか?について、カウンセリングしました。
以下、相談メールを要約しました。
・男尊女卑アレルギーのフェミニスト。医師の仕事はハードだが、やりがいを感じている。
モラハラDV夫に苦しむ患者さんによく会うため、専門書を読んで知識はあるのに、自身はモラハラ男ばかり選んでしまう。
・大学時代の初彼には何度もお金を貸して、返済を求めるとキレられた。
その後の元彼たちも「隠れ二股男」「隠れ既婚者」「セフレ牧場経営者」などクソばかりで、幸せな恋愛をしたことがない。
・29歳の時、元夫(8歳上の大学教員)と婚活サイトで出会って、半年で結婚。
・結婚後、元夫の浪費癖が発覚。元夫の年収は1千万あったが、高級ブランド品(洋服、靴、時計)や高級車や飲食費などで使い果たしていた。
元夫から高額なプレゼントを度々要求されて、断ると「愛情を疑う」「じゃあ離婚する」とキレられるため、要求に応じた。元夫は2回も車を買い換えて、そのたびにローンの負担を要求された。
・30歳の時、長男妊娠。産後6か月から保育園に入れて仕事復帰。激務とワンオペ育児で体重が激減する。
・元夫は育児の分担をほぼ拒否。保育園のお迎えには行かないが、週2でジムに通って「子どもが生まれてから家事が手抜きになった」と文句を言う。「片付けろ」「鏡が曇ってる」と不機嫌になってキレられるため、早朝に起きて掃除していた。
・36歳。体調を崩して、掃除が最低限しかできないことを謝るメールを夫に送って寝たところ、「管理できないなら家を売り払う」「起こして片づけさせようかと思った」とキレられる。それに反論すると「じゃあ離婚でいい」。
この時、はじめて離婚を真剣に検討し始める。
・その翌月、友達一家と家族旅行。友達夫婦に元夫の言動を見てもらい、助言がほしいと事前に伝えていた。
旅行中、元夫が子どもを無視してあまりに自分勝手な行動をとるので、友達夫婦に「どうしようもない」「助言など思いつかない」と言われる。
・その後も、話し合おうとしても「じゃあ離婚でいい」と開き直り、些細なことで激怒する夫に「完全に限界だ」と思い、離婚を決意。
・37歳、離婚調停スタート。
貯金ゼロの元夫が妻の貯金を財産分与としてよこせと主張したため、訴訟が長引く。2年後、ようやく離婚が成立。
【悩んでいること】
・男性と健全で対等なパートナーシップを築けない。自分が我慢しすぎてしまって、怒れない。
・今は離婚してホッとしてるし、息子との生活が大事なので、再婚などは考えてない。だがずっと何もないのは寂しいし、一度は男性と尊重しあう穏やかな関係を築いてみたい。が「真面目で誠実、家庭的」という男性に心が動かない。
だめんずにハマる真の理由
- アル
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お疲れ様でした!!
- S
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本当に疲れました(笑)
- アル
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大変でしたねえ…無事生還できてよかったです。
- S
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離婚後「自分の何がダメなんだろう?」とカウンセリングも受けたんですけど「自己肯定感が低いのでは」という分析にしっくりこなくて。
実家は家族円満で好きな仕事もしていて、自信満々じゃないけど自己肯定感が低いとも思わなくて。その時、アルさんのコラムの「だめんずにハマる女子は長所につけこまれる」という言葉に目からウロコが落ちました。自分の我慢強さや寛容さが、裏目に出ていたんだなと。
- アル
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そうだと思いますよ。だって私は早朝に起きて掃除とかできないし(笑)。私は我慢強さに欠ける人間なので、3日で「もう限界!!」と投げ出します。
- S
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クソみたいな石に三年も乗ったらアカン(笑)
- アル
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そうそう。我慢強くて頑張りやさんは「底つき」に時間がかかるんですよね。
- S
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あと、アルさんのコラムでモラハラ夫と離婚したバリキャリの女友達の話を読んで「これか…!」と。
- アル
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「バリキャリ美女は男に尻ごみされがちだ。そこをグイグイいく男は自信満々の傲慢なエゴイストか、トロフィーワイフを求める見栄っぱりのナルシストが多い」ですね。
- S
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私はべつにバリキャリ美女ではないですが…。
- アル
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客観的に見たら、超エリートのバリキャリ美女ですよ。
- S
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昔から「近寄りがたい」と男性に言われてました。遠くで「ファン」「憧れ」とか言ってたりするらしいんですけど、具体的には言い寄られなくて。
- アル
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言い寄ってくるのは自信家のナルシストばかり?
- S
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そう!元夫もトロフィーワイフを求めてたんだと思います。他人の前では私のことを自慢してたけど、全く大事にされなくて。
- アル
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Sさんは元夫をモラハラだと認識してたんですよね?
- S
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モラハラだと認識しながら、我慢してしまう状態でした。
- アル
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ノーと言えない状態ですよね。それって夫や彼氏限定ですか?友達や仕事関係ではどうです?
- S
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うーん…仕事では言いたいことをハッキリ言います。友達にも「人がいい」「心が広い」とは言われるけど、本当にひどいことされたらノーと言うし、あんなふうに我慢はしませんね。
- アル
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私の印象でも、Sさんはノーと言えないタイプには見えないです。むしろしっかり自己主張できるタイプに見えます。夫や彼氏にできないのは、なんでだと思います?
- S
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そこが自分でもよくわからないんですよね…。
- アル
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Sさんは「美人で成績優秀な生徒会長」というイメージです。もし私が男で同級生だったら、縦笛をこっそり舐めてたと思いますよ。
- S
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あははは(笑)
- アル
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キモくてすみません。でも男子は舐めたいと思いますよ。「高嶺の花で、俺なんて相手されないよな」と思いながら。Sさんは「敷居が高すぎて客の来ないレストラン」なんじゃないですか?
- S
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そう!それ!実質は経営難で潰れそうなんです!!
- アル
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あははは(笑)、潰れそうなんや。