ダライラマの見つけ方
- アル
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あとは「どんな相手とどんな関係を築きたいか?」を明確にすることだよね。自分で欲しいものがわからないと、手に入れようがないから。
- M
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ほんとそうですよね…。私は「この人だったら大丈夫、受け入れてくれる」と思える相手と、本音をさらけ出せる関係を築きたいです。ただ、どうすればそんな相手を見極められるのか…。最初に親のこととか打ち明けた方がいいんでしょうか?
- アル
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いや、毒親育ちは無防備にさらけ出すと傷つくリスクが高いので、まずは「親と仲良くないんだよね」ぐらいに小出しにして、相手の反応を見てみよう。
そこで「でも親子なんだから」とか一般論を押しつけてくる相手だと厳しいけど、「仲良くするのが正解じゃないし」みたいに受け入れてくれて、じっくり話を聞いてくれる相手なら、イケるんじゃないかな。
- M
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まずは小出しにして、相手の反応を探ってみる。
- アル
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そう。「毒親育ちのレズビアン」のIさんは、夫に毒親の話をしたら「親と合わないとか、親が嫌いなんていくらでもあることだよ」「親なんて年に1.2回会えば十分だから」「僕をどんどん盾に使ったらいい」と言ってくれたそうよ。
- M
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そんなダライラマな男性もいるんですね…(泣)
- アル
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そんなビッグアナルなダライラマなら、こっちも本音を話せるし、本当に相手次第だよね。
「死にそうな母を殺しそう」のMさんの彼も、彼自身は親と仲がいいけど、彼女の話を否定せずに何時間も聞いてくれるんだって。そうやって受け入れてくれるパートナーに出会ったことで、毒親の傷が癒される人は多い。
- M
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そうか…やっぱり信頼感が第一だなって思いました。元彼に本音を話せなかったのも、私が彼を信頼できてなかったんだなって。
- アル
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鳥よりしゃべらない人だったら、信頼しようがないよね。それは人類として当然だから、Mさんは悪くない。だから自分を責める必要はないよ。
- M
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アルさんにそう言ってもらって、めっちゃ楽になりました!
- アル
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「この人は離れていかない」という安心感があるから、何でも言えるわけだし。「都合悪いことがあったら離れていくんじゃないか」と不安だったら、誰でも言えないよね。
- M
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まさにそう!「逃げられるんじゃないか」ってずっと不安でした。好かれてる自信もあまりなかったし、実際、彼は「絶対に離れない」というほど私を好きじゃなかったと思います。
- アル
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マリアージュの連載にも書いたけど、私も毒親育ちゆえに見捨てられ不安が強くて、メンがヘラりがちな、面倒くさい女だったのよ。
「こんな自分を変えないと幸せになれない」と思っていたけど、夫は「いろいろ大変なことがあったんだから、不安定になって当然だろう。そのままでいいんじゃないか」と言ってくれた。「それでいいのだ」と全肯定されたことで、私も自分を肯定できて、メンが安定したのよ。
- M
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そんな人はどうすれば見つかるんでしょう…?
- アル
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会話をいっぱいすることだと思う。事件とかニュースとか、家族や子育てや介護の話とか、いろいろ話す中で相手の価値観が見えてくるよね。それで「信頼できるな」と思ったら、自分の深い話をすればいい。まずは相手がどんな人か知るために情報収集しよう。
- M
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情報収集…私に足りないのはそこですね。
- アル
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カフェで一目惚れするのも悪くないけど(笑)、今後は「あんぱんの皮よりあんこに注目」を合言葉に。見た目や雰囲気でぽーっとならずに「相手の中身をよく知ろう」と心がけよう。
- M
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皮にぽーっとなりがちな童貞なので、「あんこに注目」「そのためにいっぱい会話して、情報収集」を心がけます!