母性本能がビッシャビシャ

I:彼と私は、お互い求めるものが違いすぎるんだな…。

アル:そもそも成長なんて己で勝手にしろよって話でさ。私は自分のやるべきことをやって、パートナーといる時はグダグダしたい。仕事が戦場なら、家は安らげる基地でしょ?そこで鎧を脱いで休めなきゃどこで休むんだっていう。

I:アルさんと話して「やっぱり結婚生活で無理はムリ」と気づきました。それなのに「別れたくない、彼と結婚したい」という思いが強くて。

アル:人間は理屈より感情が強いから。「頭では合わないとわかってるけど、好き、別れたくない」って状況はキツいよね。同僚だから物理的に距離を置くこともできないし。

I:そうなんです、彼の笑顔を見るだけでどんぶり飯が食えるというか。「かわいい!キューン」と癒されるんですよ。

アル:母性本能がダダ漏れになってるのかも。

I:そう!それです。母性本能がビッシャビシャ溢れるのを感じる。

アル:それを発散する先がほしくて、ジャニーズにハマッたり、猫を飼ったり、フォスターペアレントをしたりするんだよね(笑)

I:「母性を発散するだけでいい」と割り切れたら、彼との関係でいいわけだし。でも腹をくくれなくて、いつまでも決められない。
「恋愛と結婚、どっちがしたいの?」と聞かれるけど、私はまだ恋愛したいんだなって…キスできない人とかイヤなんですよ。「結婚後はキスなんかしなくなるから、気にしなくていいじゃん」とか言われるけど。

アル:そんなことない、私、今日も旦那とめっちゃキスした。

I:あはははは(笑)!

アル:「好き」には胸キュンやトキメキもあるけど、「相手のいい部分をいっぱい知ってるから好き」もあるから。私は夫と11年暮らして、好きが何百倍も増えてるもん。

I:私もそこに早く辿りつきたい…。

アル:Iさんは「迷路から早く上がりたい」って思いが強いんじゃない?

I:ああ、それが一番強いですね。これがいつまで続くんだろうって。結婚したいとか子どもが欲しいじゃなく「これが最後の相手という結論」が欲しいです。

アル:わかる。誰かと付き合って別れて「またオアシスの幻影だったのか…」みたいなことに疲れ果ててるんだよね。

I:もう誰かと別れるのがイヤなんですよ~!!

アル:私もそれ泣きながら飲み屋で言ってたわ~。
過去の私は無理して相手に合わせて破たんするのを繰り返してた。無理は続かないし、うまくいかなくて当然なのに、「うまくいかないのは自分が出来損ないだから」と自信を失ってたわ。

I:まさに俺のことです…。

アル:俺(笑)。「付き合えるけど長続きしない」「モテるけど振られる」って状態じゃないの?

I:そうです、最後は「やっぱりキミじゃない」と振られて「なぜ私はいつも選ばれないんだろう…」と悲嘆にくれるパターン。

アル:Iさんが選ばれないというか、Iさんが選ぶ男が間違ってる、マッチングしない相手を選んでるんだと思うよ。

I:「マッチングする相手はグリップ力がある」と書いてたじゃないですか?お互い「この人しかいない、絶対こいつを離さない」と思ってるから、ケンカしてもとことん話し合えるって。
今の彼には言いたいことも言えない、「じゃ別れよう」とすぐに逃げちゃうんじゃないかって思うから。

アル:15年ほど前、まだ独身だった女優の小雪が「理想の男は?」と聞かれて「逃げない男」と答えてたよ。

I:小雪…!過去に何があったんだ…!!

アル:私も「小雪、おまえもか…!」と胸が熱くなった。

I:マツケンは逃げない男だったんですかね?

アル:インタビューで「自分みたいなひよっこは相手にされないと思ったけど、小雪さんは自分の人生に必要な人だったから全力で頑張った」と話してたよ。

I:いいな~小雪!羨ましいぞ!!

アル:よっ、SK-Ⅱ!ピテラの働き!

I:あははは(笑)!ピテラ!

アル:ワイン飲む?

―ワインを飲みながら、次回はIさんを救う「魔法の呪文」が登場します!

Text/アルテイシア

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