二十代、教祖系の年上男にハマった体験

アル:私は偉そうな説教オヤジが大嫌いだから、いかにも支配系の男には狙われないんですよ。
でも25歳の時、リベラルっぽい中年男にハマってしまって。だから教祖を求める気持ちはよくわかる。

AM:『59番目のプロポーズ』にも出てくる年上のクリエイターの人ですよね?

アル:うん。若くて自信がないと、仕事できて頭のいい年上男への尊敬を恋愛と混同しがちでしょ?「この人なら私を導いてくれる…!」みたいな。
彼は詐欺師系ではなかったんです。「弱い者のために戦う」って信念があって、服とかもボロボロでダサかったから、すっかり心酔しちゃって。

AM:好みのタイプの教祖だったんですね(笑)。

アル:そうなのよ(笑)。
それに若い時は「自分の居場所がない」って悩むから、「教祖の妻の座がほしい」と願ってしまった。「居場所は自分で作るものだ」とわかってなかったから。

 その彼はヤリチンじゃなくて、むしろ「女を必要としてない人」で…仕事第一で恋愛やセックスはオマケ、人生のシェアの5%以下って感じの人だった。
でもファンは多いんだよね、仕事ぶりや生き様に惚れられるみたいな。で、ファンの1人だった私を食ったと。

AM:そこはやっぱ食っちゃうんですか。

アル:手当たり次第食う雑食ではなかったけど(笑)。
彼の選ぶ女は傾向が似ていて、「見た目は女っぽいけど中身は男っぽい」系だった。そういう女の方が「依存されない、重くならない」と考えたのかも。 

AM:じゃあ支配系ではなかったんですか?

アル:支配系じゃないけど、結果的には支配しちゃうのかもね。
…彼が恋愛を必要としてないとわかって、私は死ぬ気で諦めたんですよ。それで連絡もとらなかったのに、半年後「いろいろ考えたけど、やっぱりおまえに一生そばにいてほしい」と言われたんです。

 それで舞い上がった後は、地獄の日々が待っていて。
都合のいい時に呼び出されて会ってヤるみたいな、「デリヘルですか?」みたいな付き合いで。
彼の「恋愛は人生のシェアの5%以下」は変わらなくて、要するに「自分に都合のいいカタチであれば、一生そばにいてほしい」ってことだったんです。

 で、私の存在が重くなったら、紙クズのように捨てられて。
「私、紙じゃなく人なのに…あれ、ひょっとして紙だった?」ってくらい自己評価が下がりました。

AM:そこからどうやって立ち直ったんですか?