これ、進研ゼミで習ったやつだ!AMは「恋愛の教科書」だった/真崎

「『今は付き合えない』は『キミとは付き合えない』という意味です」

この言葉を初めて目にした時、あまりのショックで目がバルスしました。今から10年前、彼氏いない歴=年齢だった27歳秋のことです。

当時わたしには好きな男性がいて、彼とはすでに何度かデートを重ねていました。向こうからの好意らしき波動も確かに感じており、両想いを確信してわたしから告白。その際のお返事がまさに「今は付き合えない」だったのです。

昔の恋愛がトラウマになっていて、今は彼女を作る気になれない……と苦々しく語る彼を前に(それはおつらいでしょうに……)と素直に同情。

それなら、あなたの傷が癒えるまで、わたし……いつまでも待つわ!

という恋愛偏差値35な女の頬を引っ叩いてくれたのがAMでした。

AMが「恋愛の教科書」になった

告白時点ですでに脈無しだったことは、後日共通の友人から聞かされる羽目になり、失恋のショックとズタズタの自尊心を引きずりながらツイッター(現:X)を眺めていた際にたまたま流れてきたのがAMの恋愛相談記事でした。

なにげなくタップして記事を開き、そこで冒頭の格言と出会い、“今は”という牽制に覚えがありすぎるわたしは血眼で続きを読み進めました。

「付き合う気はないけど自分への恋心はキープしておきたく、そのために過去の恋愛トラウマを匂わせて交際を保留するのがズルい男、通称“恋心の搾取地主”のテンプレ仕草だが、恋愛初心者ほどいつかは付き合えると期待して離れられない」(意訳)

この辺りでいったん泡吹いて気絶したのですが、おかげさまで「そうか、わたしはズルい地主に囲われた哀れな家畜だったのか……」とようやく当時の自分を客観視できました。

この時から、AMはわたしの「恋愛の教科書」となりました。

特に、アルテイシアさんの連載「恋愛デスマッチ」は何周したか分からないほど熟読。好意が暴走して一方的アタックをかましがちだったわたしに「いきなり告白してOKもらえるのは石原さとみだけ」は劇薬でしたがよく効きました。

件の失恋後、初めて登録したマッチングアプリでAMでの学びを存分に生かし、めでたく人生初の恋人ができました。これまでの七転八倒な恋愛から一転、あまりにもすんなり事が運んだので「これ、進研ゼミ(AM)で習ったやつだ!」と膝を叩いた記憶があります。

結局その彼とは3ヶ月ほどで別れてしまい、さすがに恋愛も人生も教科書通りにはいかんな……と落ち込んだものの、初めて恋愛で成功経験を積んだことはささやかな自信に繋がりました。また、“恋心の搾取地主”やその他の妖怪にエンカウントすることもなくなり、健やかな恋愛を楽しめるようになったのもAMのおかげです。

AMの終了、すなわち恩師との別れ

わたしは現在36歳で、交際5年目になる恋人とピースフルな同棲生活を送っています。

彼と付き合う際も、もちろんAMの記事から学んだ「告白は自分から」「重くなりすぎず『付き合ってみる?』くらいの軽いトーンで」を実践しました。今のところ成功率100%です。(2回)

恋愛で悩むことこそ減ったものの、今でも時々ふとAMを読み返しては、恋愛、ひいては人間関係における大切な考え方を再確認しています。なので、まもなくAMが終了すると聞いた時はとんでもない喪失感をおぼえました。恩師の退職みたいな感覚です。

改めて、AMには本当に感謝の気持ちでいっぱいです。アルテイシアさんを始めとするライター陣はもちろん、編集部の皆さんもそれぞれヤバくて大好きでした。長きにわたる運営期間中、一貫して「この人たちは、恋愛初心者や奥手やビッチや処女やメンヘラetc、全方位にめちゃくちゃな俺たち女子全員の味方だ」と思わせてくれる安心感がAMにはありました。

14年間、唯一無二の恋愛メディアをありがとうございました。これからのAMなき人生も、石原さとみではないわたしらしく上手いことやっていこうと思います。

Text/真崎