恋愛対象外だったけど巨漢と付き合ってみた。別れ話で告げられた事実とは?

年末はとにかく人が死ぬ。正月にぶちあたると諸々大変なので、病院側が延命措置をしなくなるとか陰謀論めいたことをいうのもアレですけど、今年も人がよく亡くなったなあという年末でした。亡くなる人たちの年齢がだんだんと近くなってきているところがちょっと憂鬱ではありますが、人は誰でも死ぬのだから仕方ない。というわけで元関脇の寺尾、錣山親方が亡くなったとのニュースを受けてふと思い出したのは、十代の頃に付き合っていた男の子のことです。

どう考えても恋愛対象外だった元カレ

その彼は180センチ、130キロ。どこからどう見てもデブというか巨漢というか体の大きい人でした。当時、わたしは別にそういう人が好きという特殊性癖を持っていたわけではなく、どう考えても恋愛対象外だったけれど、彼はわたしのことが好きで、ひたすら一途にアタックしてきてくれた。
「そこまで押してくれるなら付き合ってもいいか」。そんな軽い気持ちで付き合い出したのだけど、全然好きになれなくて、でも彼はひたすらに優しかったので居心地はよかったし、待ち合わせの場所にコンビニのグラタンを歩き食べしながら現れたりするのでそれなりに面白かった。
一見、チンコが小さく見えるけど、これは実はお腹に埋まっているからで、腹の肉をぐっと押しながら「実はここまでがチンコだ!」と主張していたが、腹の肉が邪魔をして挿入できないのだから意味なくね?とは思っていた。母親に「彼氏と遊園地に行く」と言ったら、「安全バーがちゃんと下りないから、ジェットコースターに並んで乗るのはやめなさい」と注意された。酷い。

「ぜひ、うちの部屋へ!」とスカウトが

その彼が中学時代、地元の友達と駄菓子屋の前に溜まっていたときのこと。通りがかった黒塗りの車がスーッと止まり、そして彼に言った。「君の体型には才能がある。うちの部屋にこないか」。彼は「いやー、ないです」と断ったらしいけれど、周囲にいた彼の友達たちが面白がって彼の電話番号を車に乗っていた人に教えたという。
その後日、彼の自宅に一本の電話がかかってきた。電話の主は寺尾。「ぜひ、うちの部屋へ!」とスカウトされたそうなのです。力士になるつもりも根性もなかったので、丁重にお断りしたらしいけれども、寺尾から直々に電話が掛かってくるってなかなかすごい話ではないか。

その彼とは半年か一年くらいは付き合っていたと思う。別れることになったのはどうしても好きになれなかったからだった。別れ話をしたときに、泣きながら「実は付き合ったときは童貞だった」と告げられた。初体験の相手は飲み会で知り合った女の子だと聞かされていたけれど、実は童貞だというのが恥ずかしくて見栄を張っていたらしい。

彼との初セックスは「いや、ちょっと……」としり込みしているところを、半ば無理やり、騎乗位で挿入したという始末だったので、うわぁ、申し訳ないことをした、と思ったし今でも思っている。初めてのセックスならもっと甘く優しくしてあげればよかった。

Text/大泉りか