口説かれそうだけど温泉には行きたい!ヤらずに帰ることはできるのか

「やらずぼったくり」という言葉があります。物事を実行することなく、実行するためのお金だけは徴収する、ぼったくり詐欺の手口ですが、男女の間だとちょっと意味をずらして使われている。「(セックスを)ヤラずぼったくり」。ようするにメシだのプレゼントだの旅行だのを貢ぐだけ貢いでもらっても、ヤラせないことを指すけれど、それは必ずしも詐欺ではない。

「いやいや、貢がせてヤラせないのは詐欺!」という人もいるかもしれませんが、「セックスする」と約束をしながら貢がせるだけ貢がせてのらりくらりと逃げ続けるならまだしも、セックスを期待して自発的にアレコレした結果、口説き落とせなかったことを「詐欺!」というのはなかなか通らないのではないかと思います。その一方で、好きでもない男性に、さんざ期待を持たせて、自分の都合よく扱っている女性を見ると「ちょっと友達にはなりたくない」とも思う。が、当然、わたしもヤラずぼったこともある。

年上男性との温泉旅行で「やらずぼったくり」

かつて、肉体関係がない年上の男性に温泉に誘われたことがありました。おそらく口説かれることはわかっていたけれど、一応建前として「温泉に浸かりたいだけで、下心はない」とのたまう。が、二人きりで温泉旅行に行けば、口説かれることは十分に想定できていて、わたしの気持ちとしては、その人のことは、別に好きなわけでもなく、かといって嫌いでもないけれど、セックスは……しなくてもいいかな……という感じなので、押し倒されるのは避けたい。

でも、旅行自体は嫌ではないし、車もお金も出してくれるというなら、むしろ行きたい。襲われる可能性vsあご・あし・まくら付き旅行。危険回避vs打算。保守vs推進。行くべきか、行かないべきかを迷った結果、「行く」を選んだのは、「行かなければ、面倒なことは思いをせずに済むけれど、行った場合はなにか面白いことがあるかもしれない」と思ったからです。