「つまらない」と言われるものに心が響いたりする
まだ実家に住んでいた学生時代、家にいるときの彼女は常に誰かと連絡を取っていた。常にLINEの着信音が鳴っていたし、部屋では誰かと必ず電話をしていた。同じ学校の人で、明日も絶対会うんだよね? 今、そこに時間を割く意味はあるのか? と個人的には思うのだがたぶんそういうことじゃないんだろう。私とは正反対である。
そして、彼女は流行っているもの、周囲の人が好きなものが常に好きだった。街中で流れている音楽、周囲の人と同じファッション、「泣ける」と言われる王道のドラマや漫画、そういうものが好きだった。常に誰かとコミュニケーションを取っているからこそ、必然的に会話を成り立たせる/人との付き合いを継続させる共通言語になるんだろう。そういう部分も私とは正反対である。たしかに人と連絡を取っていると、その人から大切にされているような、好かれているような気がするし、漠然とした不安感や孤独から自分を切り離すことができる。大事だよ、人との関係を大切にすることは。
私のスマホは必要以上に鳴らない。どうでもいい連絡を人にしないし、来ない。夜中に電話をすることもない。相談もしないしオチのない話をわざわざ話したりもしない。でも私は、誰かとの話題作りのためではなく、自分の好きなものを、自分の手足を使って、自分のために探せるようになった。次の日の目がパンパンになるくらいひとり気ままに映画を見て泣いたり、生きていてよかったと思えるライブに立ち会ったり、自分の生き方を変えるような小説に出会ったり、しばらく立ち直れなくなるほどの漫画を読んでぼーっとしたり。
雑談をし続けるコミュニケーション能力も才能だと思うし、努力がいる。相手に寄り添い、時間をかけて距離を縮めていくのってかなりのパワーがいる。科学技術がいくら進歩しようと、近道が見つからない部分であると思う。けど、私には必要がなさそうだ。それから私はやっぱり妹があまり好きではないんだろうな……と、この文章を書きながらしみじみ思う。今後も冠婚葬祭くらいでしか会うことはないと思うのだが、できるだけ顔を合わせずに過ごしたい。
さて、色々試してはみたが、やはり英語の学習方法がわからない。テキストとか買ってもいいのかもしれないんですけど、目標なく机に向かうのは苦手だし、大抵三日坊主になるんですよ。何かいい方法がないものか……そんなことを最近はよく考えている(勉強しろ!)。
Text/あたそ
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