外に出られないので「食」と「住」に凝る!さらに歴史も楽しめるおすすめ本5冊

どこにも行けない今、「食」と「住」を考える

『外に出られないので「食」と「住」に凝る!』 by Kaylah Matthews

7月に入ってから、東京都の新規感染者が急増している。一度目の緊急事態宣言のときは、不謹慎ながら物珍しさもあったし、経済的にも「なんとか持ち堪えた」という人が少なからずいたはずだ。だけど、今後もし二度目があったらどうか。私自身は、友人や同僚に会えないことはもう少し耐えられそうだけど、1年に1回は旅行という名の国外脱出をしないと思考が行き詰まってしまう非常に燃費の悪い脳をしているせいで、正直なところ最近は意気消沈している。そして、自分自身の仕事には「まだ」影響がなくても、様々な企業が経営破綻し社会全体が勢いを失っていく様子を見ているのは、決して気分がいいものではない。

体も頭もどこにも行けないせいか6月下旬あたりからすっかり落ち込みモードの私だが、落ち込んでいる中でも凝っているのが「アメリカ文学」と、「衣食住」のなかの「衣」を除く「食」と「住」だ(「衣」は、ひとり暮らしの身としてはやっぱり会う人がいないと着飾るモチベーションが下がってしまう)。そういうわけで、「アメリカ文学」はまた別の機会に譲るとして、今回は最近の私が凝っている「食」と「住」の話をさせてもらいたい。

憧れインテリアの歴史を深堀り

なかなか外に出られないので、家のなかのモノに凝る。私のような状態になっている人は、きっと世界中にたくさんいるだろう。まあベタといえばベタな思考回路だけど、ベタなのは別に悪いことではない。Pinterestなどで「これはちょっと間取りと天井の高さと部屋の広さ的に無理かな〜」と情けない気持ちになりつつも、海外のインテリア例などを見ているのはやっぱりなかなか楽しいものだ。

さて、私の究極の理想は、髑髏や球体関節人形や謎の動物の剥製などでひしめきあう「澁澤龍彦の部屋」である。でも今の私のセンスと財力でこれを実現しようとするとおそらく「厨二病をこじらせた悪趣味な部屋」にしかならない。澁澤龍彦の『夢のある部屋(河出文庫)』 を読んでインテリアにおける照明の大切さに気付きハッとさせられつつも、実践に移すのはなかなか難しそうだ。だから私が二番手の希望として頑張って実現しようとしているのが、これまたベタといえばベタだけど、北欧風のインテリアである。

北欧は長く暗い冬を家のなかで過ごさないといけないため住空間が発達したというのは有名な話だ。でもそこからさらに深掘りすると、家具職人たちの奮闘の歴史がわかって面白い。『流れがわかる! デンマーク家具のデザイン史(多田羅景太・誠文堂新光社)』は、私にとってコロナ自粛がなかったらまず手に取らなかっただろう1冊である。この本は歴史の読み物としても楽しいし、高価な椅子や照明の写真を眺めるのも目の保養になる。「このデザイン好きだな」と思える家具ブランドにもいくつか出会えたので、Pinterestだけでも十分といえば十分だけど、さらに家時間を満喫したい北欧インテリア好きにはぜひ手にとってみてもらいたい本だ。