独り言には答えるべき?卑猥な罵詈雑言を浴びせるタイプの男性

パーティー

先日、息子を保育園に迎えにいったその帰り道でのことでした。横断歩道で赤信号に掴まってしまい、青になるのを待っていたところ、同じく信号待ちをしている初老の男性が、いらだった様子で、ぶつぶつと何かをつぶやいているのがわかりました。いったい何を怒っているのかと、なんとはなしに耳を傾けていると、段々と声のボリュームがアップしていき、やがてはっきりと「ふざけんな、全然車通らないのに、なんで変わらないんだよ」と。どうやら赤信号で待たされていることに、ご立腹らしい。

いくらなんでも気が立ちすぎだし、心の声もダダ漏れすぎ。そして信号に怒りをぶつけたところで、どうにもならないのに。そう冷静に思えるのは、おそらくわたしが切羽詰まっていないからで、保育園のお迎え時間ギリギリで、延長料金がかかってくるかこないかの瀬戸際であれば、彼と同じように赤信号にイライラと心かき乱されたことでしょう。

「ホントにここの信号、赤が長くて嫌になっちゃいますよね~!」と声をかければ、ひょっとして彼の怒りも少しは落ち着くかもしれない。けれど、怒りに囚われている人は、周囲に八つ当たりをしがちでもあります。「うるせぇ、お前に話しかけてるんじゃない!」と逆上される可能性もある。いくら相手が老年であろうと、男性に怒鳴られたら怖いし気分も悪い。考えた結果、とばっちりを食わされたくはないと、適正な距離を保ち、なるべく視線に入れないようにして、青信号を待ったのでした。

パーティーで出会った独り言男性

他人様の独り言が聞こえてしまうと、聞き流していいのか、それとも返事をしたほうがいいのか悩ましく、いつもなんとも気まずい気持ちになります。そしてかつて聞いた独り言の中でも、「あれはどうすればよかったのだろう」とたまに思い出すのは、とあるパーティーで出会った男性がしゃべっていた独り言のことです。

それはパーティーといっても、着飾ってキラキラした会場で美味しい酒を飲みつつ談笑するといった類のものではなく、そこに参加している女子たちは、身体に何も身に着けていない状態で、男性客に身体を触れられることこそないけれど、さまざまな体液を垂れ流すというマニアのためのパーティーでした。

当然、男性陣は金を払って参加し、我々女性陣は相応のギャランティーをいただけるいわば特殊ホステスとして参加したパーティーだったのですが、そこでわたしにつきまとってきた男性が、独り言を言いつづけるタイプの男性だったのです。

しかも照れ隠しならともかく、それが罵詈雑言系で、尻を丸出しにしているわたしに向かい「この恥ずかしい女が……ひくひくしやがって……」「そうやって丸出しにしているところに何を突っ込まれたいんだ?」というようなことを呟きつづけている。そのパーティーはエロいパーティーではあるけれど、明るく童心に近い形で楽しむノリのものであったので、「あー、変な人につきまとわれてしまった」と思いながらも、お金を頂いている手前我慢していたのですが、次第に独り言はエスカレートしていくばかり。

しかもこちらから「どうかしました?」などと尋ねても一切無視。「結果、独り言になってしまうわたしの返答」vs「ひたすら宙に消えていく男の言葉責め」というコミュニケーション不全に辟易して周囲を見回せば、他のみなはキャッキャ笑いながら楽しそうに盛り上がっています。