今年の5月頃だっただろうか。
自宅で愛読している艶語辞典に気になる一文字の字があり、その字についてツイートした。
「手偏に上下wwwそのまんまの意味じゃん!」と多くの方にざわめきを与えた「挊(せんずり)」という字(読み方は他にもあります)。その字の見た目と読み方のインパクトから多くの人々を引きつけた。
その中でいくつか気になるコメントを寄せてくださった方々がいた。
「これは国字(こくじ)ですね」
わたしは「こくじ? 日本で作られた字なの?」とクエスチョンが浮かんだ。
国字について
中国語にはない日本語特有の概念をあらわすために、漢字の構成原理にならって作られた日本製の漢字を「国字」、または「和字」という。
これらの国字は、おそらく平安時代には作られて使用されたと思われ、892年に僧 昌住(しょうじゅう)が編集した漢和字典「新撰字鏡(しんせんじきょう)」の「小学篇」という部門に約400字の国字を収録している。その中の大部分は、日本で作られたもので、たとえ中国で作られた漢字であっても、日本独特の意味に用いられている。(例:榊(さかき)・鮃(ひらめ)・蕨(わらび))
今回ご紹介する字が国字かどうかの議論もあると思うので、「一字で書く艶めいた意味を持つ字」として3選をご紹介します。
字の見た目からなんとな~く意味が分かるものもあるので、是非友人たちにクイズを出して楽しんだりしてください。
ひとつめは「?」
ひとつめにご紹介するのは「?」です。
さてさて、なんと読むでしょう。
草冠に開……ヒントは9~10月頃が旬の実であることと、その見た目ですね。
熟れると中はとろとろ甘くてクリーミー。わたしも大好きな食べ物です。
正解は……
?(あけび)
でした~~!
アケビを「?」と書くのは、熟したアケビの実が熟れて割けた見た目が女性の性器に似ていることから、草冠に開の字で?(あけび)とつけたようです。
「開」という字自体が女性器を指すことがあり、春画のなかでも「つび」などの呼び方で頻繁に登場します。
また、平安時代に成立した現存する最古の漢和字典「新撰字鏡」にはアケビを「山女」とも書くと説明があるのですが、これはアケビが熟して実が割けた状態が女性器ににているため、山野にある女陰(女性器) の意で「山女」であろうとのことだが、真相やいかに。
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