「隙がないからモテない」女性へ
世間でモテないと自認している女性で、「隙がないっていわれるんです」っていう人、いますよね。SOLOを読んでくれているような、一人で自立した生活を送っている女性にも、こういう人は多いかもしれません。
かくいう私も、隙があるかないかでいえば、圧倒的に隙がないタイプ。小学生のときに親友から「性格がドライだ」と言われたのを皮切りに、笑顔が少ないとか、表情の変化が乏しいとか、冷静だとか、愛想がないだとか、今までも散々言われてまいりました。
そんな私が「魅力的な隙の作り方」という大見得を切ったタイトルの文章を今回書こうとしているわけですが、これは私が思う「魅力的な隙の作り方」をみなさんにレクチャーしよう、という主旨のものではありません。
一種の思考実験として、「隙がない」といわれてしまう女性が、隙がある女性になるためにはどうすればいいのかを、一緒に考えてみようという試みです。そしてこの思考実験は、「隙がない→作る」以外の様々なシーンでも、応用が可能だと私は考えています。
「隙を作ったほうがいい」という助言はほとんど無効
まず大前提として、自分が「隙がない」タイプか、「ある」タイプか、どちらなのかを自覚しておくことは大切です。自分だけでは気付きにくい点を指摘してくれる人、またその助言は受け入れるべきだし、この時点までは有効でしょう。
だけどその先、「あなたには隙がない。だから隙を作りなさい」という助言は、隙がない私たちにとってほとんど無効なんじゃないかと思います。
なぜか。野球の野村克也監督の言葉で、「『ボール球を打つな』という指導はダメ。かえって注意がボール球に行ってしまうから。そういうときは『ストライクを打て』と言わなければ」というものがあります。
これは野球の世界ではけっこう有名な教訓みたいなのですが、人間の脳はネガティブな刺激に対してとても敏感です。「(打ち損じが多いとされる)ボール球を打つな」と指導されると、人間の注意はとにかくボール球を避けることに向いてしまい、打てるはずの球も打てなくなってしまう。体が動かなくなって、攻めではなく現状維持の守りの姿勢に入ってしまうのです。
これと同じ原理で、「隙を作りなさい」と助言を受けた女性は、自分のネガティブな要素である「隙のなさ」に意識が向いてしまい、余計に肩の力が入ってしまう。これが私の仮説です。仮説というか、実体験ですけどね。
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