制限された生活でいかに楽しさを見出すか

何をしよう。執筆の締め切り間近で休止していたオンライン英会話も再開したい。気になっていた中国語を習い始めるのもいい機会かもしれない。なかなか時間がなくて読めていない本も、小さな本屋さんが開けるくらい溜まっている。見たい映画もたくさんある。友達に勧められても見る気になれなかったアニメやドラマなどの続きものには重い腰を上げるいいチャンスなのではないか……? 部屋の掃除もちゃんとしたい。細かいところまで。

暖かくなってきたし、会社からもらった大きな観葉植物(オーガスタ)の植え替えもしなければ。時間のかかる料理にも挑戦したかったから、スーパーで安かった角煮用の豚バラブロックだって購入してしまった。本当はお菓子作りとか裁縫もやりたいところではあるのだが、一人暮らしの家にはオーブンもミシンもない。まあ、作ったお菓子を食べてくれる人もいないんですが……これは、保留だな。ウンウン。

木曜日にはじまったばかりの引きこもり生活なので、この気持ちが1カ月、2カ月続くとは思っていない。そのうち、変わらない部屋で過ごす変わらない毎日に飽き飽きしてしまうだろう。それでも、どんなことがあっても前向きにとらえること、制限されたなかでも自分なりの楽しさを見出すことはできるはずだ。

会社に行かなくて済むのはうれしいけれど、1日でも早く普段通りの生活に戻ることを祈って、今は家に毎日引きこもりながら、誰にも会わない生活を続けてみようと思う。不要不急の外出をしなければならない人に感謝をして。

早く、何事もなかった日々に戻りますように。

Text/あたそ

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